自律神経活性療法(ゆどう術)の
薬を使わない富永しゅうかんです。
3か月以上続くのは自律神経が原因。
自律神経に起因する内容を書いてゆきます。
詳細に関してはメールにて。迅速返信します。
来所治療が最善ですが来れない方のために
自律神経・遠隔治療を受付てます。
PC版では絵が動きます。
こんにちは
「心身症」435頁
三十四歳の女性。この方の症状はいろいろあるのだが、自分で相談票に文字を書くことも、
自覚症状を記入するのもしたくないと言われるので、聞き取りでおこなった。
頭がスッキリせず、グラグラする、風邪をひきやすい、光が眩しい、足が宙に浮ぐようだ、首・一肩が凝る、 フラフラする、字が書けない。精神的には、寂しい、不安、夕方に暗く
なると鳥目(夜盲症) のようになって見えない、しっかり立っていても身体が動いているなど多岐にわたるが、いずれも心身症の領域に属する症状が多いのが特徴的であった。
これらは自律神経失調の症状であり、お話ししていてもこの方の顔は真赤にほてっている。
付き添って来られた四人の方はご主人と二人の子供、お姉さんであった。
本人は非常に不安で、寂しいと言うのだが、家庭もあり家族の方々も一緒に住んでいるので
本人だけがそういう心理・精神状態になってしまうというのは、明らかに異常である。
聞き取り調査のときに問診をして、いろいろな世間話にまじえて、本人の自覚症状をいろい
ろな角度から聞きながら観察をする。
これは脳の大脳皮質の機能低下は、本人に分らない自然な言動、振舞いの中に徴候がある。
436頁 挿絵 大脳皮質の自律神経支配(心身症)
437頁
不安や寂しいということで本当は「心の病気」なのであるが、それらの心の負担を取り除く
ために、失調症ということで治療を始めた。
それらの配慮がなぜ必要なのか―― 。この方はこれまでに精神病院その他の精神科へ行って、三年も五年も同じ状態が続いておられる。
そうしたとき再びまた精神的な障害ですと告げることは、本人にとってみれば「ああ、自分はこれで治らないんだ」という絶望感に陥入ってしまうために、仮の病名、病状説明で話
を進めていくこともある。これは真実を告げないことになるが、本人の病気を治すための配慮であって、そのために患者さんの立場になって話を進める必要も生じてくる。
付き添いに来ておられたお姉さんには別室で実際のことを話しておいた。本人が悩んでいる症状にもいろいろとあったが、最も苦しい症状は、一日に何回も生じる喉にものがつかえた
感じ、寝付けない、睡眠が浅いと言うことであった。それらの苦しさを家族の人達に一日中言い続けるということだった。これには家族の人達も困ってしまって、御主人と一緒に相談
に来られたのであった。
また、お姉さんの話によると、子供達も非常に迷惑しているということで、本人はもちろん
438頁
家族のためにも治さなければならないと考えたということであった。
本人は安定剤を常用しておられ、相談時の身体状況は、本当のところ分らない。
薬で抑えてこの程度静かなのか、本当は、もっとひどいのか、副作用で現在の状況であるのか。不安も少し取れてきて、喉のつかえも時々になり、それまであった日のかすみ、耳鳴り
も少し治ってきたのは十八回目位の治療の時。この病気もひどくなると、最初のうちには神経が刺激に反応せず、何度も「本当にこれで治るのだろうか……}と不安になる。
付き添いの方に聞いても、これまでのように苦しい、苦しいと言わなくなってきたというこ
とであった。以前は一日何回も首にロープや電話のコードを巻きつけて、「こうしたら、
死ねるかしら」というような行為をしていたが、最近はそんな振舞いもなくなって、少し冷静になってきたようだと家族の方も言われるようになった。
富永修侃(しゅうかん)著書
・よくわかる自律神経失調症
・退院後のリハビリの実際
(楠葉図書館音声テキスト採用
他11冊
薬を使わない富永しゅうかんです。
3か月以上続くのは自律神経が原因。
自律神経に起因する内容を書いてゆきます。
詳細に関してはメールにて。迅速返信します。
来所治療が最善ですが来れない方のために
自律神経・遠隔治療を受付てます。
PC版では絵が動きます。
こんにちは
「心身症」435頁
三十四歳の女性。この方の症状はいろいろあるのだが、自分で相談票に文字を書くことも、
自覚症状を記入するのもしたくないと言われるので、聞き取りでおこなった。
頭がスッキリせず、グラグラする、風邪をひきやすい、光が眩しい、足が宙に浮ぐようだ、首・一肩が凝る、 フラフラする、字が書けない。精神的には、寂しい、不安、夕方に暗く
なると鳥目(夜盲症) のようになって見えない、しっかり立っていても身体が動いているなど多岐にわたるが、いずれも心身症の領域に属する症状が多いのが特徴的であった。
これらは自律神経失調の症状であり、お話ししていてもこの方の顔は真赤にほてっている。
付き添って来られた四人の方はご主人と二人の子供、お姉さんであった。
本人は非常に不安で、寂しいと言うのだが、家庭もあり家族の方々も一緒に住んでいるので
本人だけがそういう心理・精神状態になってしまうというのは、明らかに異常である。
聞き取り調査のときに問診をして、いろいろな世間話にまじえて、本人の自覚症状をいろい
ろな角度から聞きながら観察をする。
これは脳の大脳皮質の機能低下は、本人に分らない自然な言動、振舞いの中に徴候がある。
436頁 挿絵 大脳皮質の自律神経支配(心身症)
437頁
不安や寂しいということで本当は「心の病気」なのであるが、それらの心の負担を取り除く
ために、失調症ということで治療を始めた。
それらの配慮がなぜ必要なのか―― 。この方はこれまでに精神病院その他の精神科へ行って、三年も五年も同じ状態が続いておられる。
そうしたとき再びまた精神的な障害ですと告げることは、本人にとってみれば「ああ、自分はこれで治らないんだ」という絶望感に陥入ってしまうために、仮の病名、病状説明で話
を進めていくこともある。これは真実を告げないことになるが、本人の病気を治すための配慮であって、そのために患者さんの立場になって話を進める必要も生じてくる。
付き添いに来ておられたお姉さんには別室で実際のことを話しておいた。本人が悩んでいる症状にもいろいろとあったが、最も苦しい症状は、一日に何回も生じる喉にものがつかえた
感じ、寝付けない、睡眠が浅いと言うことであった。それらの苦しさを家族の人達に一日中言い続けるということだった。これには家族の人達も困ってしまって、御主人と一緒に相談
に来られたのであった。
また、お姉さんの話によると、子供達も非常に迷惑しているということで、本人はもちろん
438頁
家族のためにも治さなければならないと考えたということであった。
本人は安定剤を常用しておられ、相談時の身体状況は、本当のところ分らない。
薬で抑えてこの程度静かなのか、本当は、もっとひどいのか、副作用で現在の状況であるのか。不安も少し取れてきて、喉のつかえも時々になり、それまであった日のかすみ、耳鳴り
も少し治ってきたのは十八回目位の治療の時。この病気もひどくなると、最初のうちには神経が刺激に反応せず、何度も「本当にこれで治るのだろうか……}と不安になる。
付き添いの方に聞いても、これまでのように苦しい、苦しいと言わなくなってきたというこ
とであった。以前は一日何回も首にロープや電話のコードを巻きつけて、「こうしたら、
死ねるかしら」というような行為をしていたが、最近はそんな振舞いもなくなって、少し冷静になってきたようだと家族の方も言われるようになった。
富永修侃(しゅうかん)著書
・よくわかる自律神経失調症
・退院後のリハビリの実際
(楠葉図書館音声テキスト採用
他11冊