北朝鮮代表団500人、警護・宿泊対応に頭を痛める韓国政府
2018/01/17 10:40 朝鮮日報
平昌冬季オリンピック期間中、韓国にやって来る北朝鮮代表団の数が400-500人に上る見通しとなったことで、彼らに対する警護や
便宜の提供について韓国政府が頭を痛めている。過去にも北朝鮮から大規模選手団や応援団が来韓したことはあるが、今回のように
複雑な事情が絡み合ったケースは初めてだからだ。
韓国政府は15日の南北実務者協議の際、北朝鮮芸術団の来韓ルートについて「板門店からの陸路」を提案した。
この結果、選手団や応援団、さらには役員らも板門店を通じてやって来る可能性が高まった。韓国政府関係者は「北朝鮮から数百人が
板門店を通過してやって来るのは休戦以来、今回が初めてだろう」「あまりにも規模が大きいので、警護やサポートの際に多くの
困難が予想される」などと述べた。
2002年の釜山アジア大会と03年の大邱ユニバーシアードでも北朝鮮から500-600人がやって来たが、当時は船と航空機を
利用できた。ところが今回は船舶も航空機も国連安保理制裁に引っ掛かるため利用できない。
宿泊施設の確保も大きな課題だ。現在、平昌周辺ではいわゆる「オリンピック特需」の影響で、宿泊施設の確保が非常に難しい。
これについて江陵市の崔明熙(チェ・ミョンヒ)市長は11日、江陵市内の烏竹韓屋マウル(定員240人)を北朝鮮芸術団と応援団の
宿泊施設として無料で提供する意向を明らかにした。
このほかにも江原道麟蹄郡のスピーディウム、束草市のハンファ・コンドミニアムなども宿泊先として検討されている。
北朝鮮代表団の警備を担当したことのある国家情報院の元関係者は「北朝鮮の応援団などは団体生活に慣れているので、宿泊先さえ
決まれば管理はさほど難しくないが、逆に好奇心を持つ韓国人の統制の方が面倒だ」と語る。韓国政府はこの日、政府次元で北朝鮮の
平昌オリンピック参加を準備するため「政府合同支援団」を立ち上げた。