北朝鮮の鉄道、100年前の設備そのまま 韓国政府公表
2019年4月2日14時37分
韓国統一省は、ソウルから平壌を経て中朝国境を結ぶ鉄道京義線の開城(ケソン)―新義州
(シニジュ)間(約400キロ)や、北朝鮮の東側を走る同東海線の金剛山(クムガンサン)―
豆満江(トマンガン)間(約800キロ)などの現地調査結果を公表した。
日本統治時代に造られた橋をそのまま使うなど、設備の老朽化が浮き彫りになった。
公表は3月29日だが、調査は昨年実施した。調査報告書によると、京義線では建設から
70~110年、東海線では60~100年経った橋を現在もそのまま使用しており、
亀裂や破損を確認した。
列車の運行速度は、京義線が時速30~50キロ、東海線が時速30~40キロ程度。
路盤の一部流失やトンネル内のコンクリート脱落や漏水も確認された。交換時期を過ぎた、
摩耗が激しいレールも多数あったという。
脱北者らによると、北朝鮮はレールを自前で生産できず、補修が十分にできる態勢に
ないという。また、電化率は約80%だが、最近は電力難でダイヤが乱れているという。
昨年12月、東海線の橋を調べる韓国と北朝鮮の合同調査団=韓国統一省提供
北朝鮮・黄海北道の鉄橋を調べる韓国と北朝鮮の関係者ら=韓国統一省提供
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ソウル=牧野愛博