中国、英サッカー中継を中止 アーセナル・エジルのウイグル弾圧非難で
【北京=西見由章】サッカー、イングランド・プレミアリーグの強豪アーセナルに所属する
メスト・エジル選手が、中国の新疆(しんきょう)ウイグル自治区での少数民族弾圧を自身の
SNSで批判し、中国のサッカーファンが「主権の侵害だ」などと反発を強めている。
国営中央テレビ(CCTV)は16日未明に放送予定だったアーセナルの試合中継を別の試合に
差し替えた。
エジル選手は13日にツイッターやインスタグラムにメッセージを投稿。中国国内で
「コーランが焼かれ、モスクは閉鎖され、宗教学者は次々に殺されている」などと当局による
イスラム教徒への迫害を非難した。「東トルキスタン共和国」として同自治区の独立を目指す
運動の旗も掲示した。エジル氏はトルコ系の元ドイツ代表MFで、自身もイスラム教徒だ。
中国国内の反発を受けてアーセナルは14日、中国版ツイッター微博で「エジル個人の観点であり、
アーセナルは政治には関わらない原則を堅持する」との声明を発表。
だがファンからは「エジルを追放するまで試合は見ない」などと不満の声が上がっている。
中国サッカー協会も一部メディアに「極めて大きな憤りと失望」を表明した。
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