(CNN) トランプ米大統領の弾劾(だんがい)手続きを主導する野党・民主党に所属しながら、
弾劾に反対の立場を示してきた下院議員が、与党・共和党へくら替えする見通しとなった。
情報筋が明らかにした。
この件を最初に報じた米紙ワシントン・ポストによると、ニュージャージー州選出のジェフ・
バンドリュー議員は13日にホワイトハウスでトランプ氏と面会し、数日中に共和党へ移籍する
見通しとなった。米紙ニューヨーク・タイムズも14日、バンドリュー氏が来週にも移籍を発表
するとの可能性を報じた。
下院で10月末、弾劾調査の手続きを正式に定めた決議案が可決された際、民主党で造反した
議員2人のうちの1人がバンドリュー氏だった。同氏は採決の後、「党派を超えた支持がなければ、
弾劾調査は国家をさらに分断し、最終的には上院で却下されるだけだ」と主張した。
来週の下院本会議では、弾劾条項2件を含む決議案が採決にかけられる予定。バンドリュー氏は先週、
新たな事実が判明しない限り、いかなる弾劾条項にも反対票を投じると表明した。
決議案は過半数の賛成で可決され、上院での弾劾裁判が始まる見通しだ。バンドリュー氏がくら
替えしても、この結果に変わりはないとみられる。
ワシントン・ポストによると、バンドリュー氏は10日の時点で移籍の可能性をめぐり
「私は何も変えず、自分の仕事をするだけ。今も民主党員だ」と述べていた。
バンドリュー氏はニュージャージー州の第2選挙区で昨年、在職24年の共和党現職を破って当選した。
同選挙区では2008年と12年の大統領選でオバマ前大統領、16年大統領選でトランプ氏が
勝利していた。