カメルーン沖で商船2隻襲撃、中国とウクライナの船員計17人拉致される
2019年8月17日 13:23 発信地:ヤウンデ/カメルーン AFP
ギニア湾で海上警備に当たる仏海軍艦艇
【8月17日 AFP】カメルーン沖のギニア湾(Gulf of Guinea)で15日、商船2隻が襲撃され、乗組員の
中国人9人とウクライナ人8人が拉致された。情報筋が16日明らかにした。
現場は、ギニア湾の最も奥まった海域にあり、海上犯罪が多発しているカメルーンの
ドゥアラ(Douala)港沖。
海上貿易における犯罪の防止に取り組む「国際海事局(IMB)」のノエル・チュン(Noel Choong)
局長によると、2隻はドゥアラ沖で停泊していたところ、数時間のうちに相次いで襲撃された。
チュン局長はAFPに対し、ドイツで所有されているアンティグア・バーブーダ船籍の多目的船から
「アジア人とヨーロッパ人から成る12人の乗組員のうち8人」が拉致された。
またギリシャで所有・管理されているリビア船籍のばら積み貨物船から「全員がアジア人から成る
21人の乗組員のうち9人」が、それぞれ拉致されたと述べた。
匿名のドゥアラ当局者は16日、AFPに対し、拉致された17人のうち9人は、同じ船から拉致された
「中国人の民間乗組員」だと説明。別の匿名のカメルーン治安当局者も同様の説明をした。
カメルーンの海軍と港湾当局は15日、拉致が発生したと発表していたが、捕らわれた乗組員の
人数や国籍は不明としていた。
海軍筋は、拉致犯は「おそらくナイジェリアの海賊」だとし、カメルーン治安部隊が捜索していると
述べた。
ギニア湾はリベリアからガボンに至る長い海岸線を持ち、海賊のほか、石油窃盗、違法漁業、
人身売買、麻薬密輸が行われていることでも知られている。