国政介入:駐韓米国大使館「崔順実氏の父・崔太敏氏は韓国のラスプーチン」
016/10/28 10:15 朝鮮日報
駐韓米国大使館は2007年、本国への報告書の中で「故・崔太敏(チェ・テミン)牧師はこれまで朴槿恵(パク・クンヘ)候補を支配し、またその子息らは莫大(ばくだい)な富を蓄積したとのうわさが広まっている」などと指摘していた。崔太敏牧師は崔順実(チェ・スンシル)氏の父だ。
内部告発サイト「ウィキリークス」が27日に公表した過去の機密文書によると、2007年7月16日に当時のスタントン駐韓米国副大使は韓国大統領選挙の見通しに関する報告書を作成し、バーシュボウ大使がこれを機密に分類した上で本国に送付していたことが分かった。当時は朴大統領が李明博(イ・ミョンバク)前大統領とハンナラ党大統領候補の座をめぐって激しく競争をしていた時期だ。
スタントン氏は報告書の中で「朴槿恵候補は、35年前に陸英修(ユク・ヨンス)氏(朴大統領の母)が死去した後、ファーストレディーを務めていた彼女を崔太敏氏が支配したとの説をはじめとして、過去について説明すべき状況に置かれている」「朴候補の反対勢力は崔太敏氏を『韓国のラスプーチン』と呼んでいる」などと指摘していた。ラスプーチンとは19世紀の帝政ロシアで皇太子の病気を祈祷(きとう)で治すとして政策に介入し、亡国に導いた祈祷僧だ。
スタントン氏はさらに「カリスマ性のある崔太敏氏は人格形成期にあった若い朴候補の身心を完全に支配していた。その結果、崔太敏氏の子息が莫大な富を蓄積したといううわさが広まっている」とも記載しており、朴候補と崔太敏氏については「特別な関係」と明記している。
李明博候補陣営は当時「朴候補が大統領になれば、鄭允会(チョン・ユンフェ)氏(崔順実氏の元夫)をはじめとする崔太敏氏の家族が職権を乱用する恐れがある」などとして朴候補を批判していたが、米大使館の報告はその内容について調べたもののようだ。スタントン氏は「李明博候補は自らの財産蓄積過程が疑問視されているため、朴候補も道徳的には問題があるとの点を強調したかったようだ」とも指摘した。