有害汚泥流出の中国工場、パプアニューギニアが閉鎖命令
2019年10月24日 21:35 発信地：ポートモレスビー/パプアニューギニア AFP
【10月24日 AFP】パプアニューギニア当局は24日、有害物質が含まれる恐れのある赤色の汚泥を
海に流出させた中国資本のニッケル工場に対し、無期限閉鎖を命じたと発表した。
鉱物資源庁は、ラム・ニッケル（Ramu Nickel）の精錬工場に対し、
今月21日付で「加工作業を中止する」よう命令を出したと明かした。
この工場は、バッテリーに広く使用されるニッケルの採掘および精製に携わる国営の中国冶金
（やきん）科工集団（China Metallurgical Group）が運営している。
今年8月末、工場の汚泥処理設備に不具合が生じ、ビスマルク海（Bismarck Sea）に有害な液体が
流出。周辺の沿岸の一部が赤褐色に染まった。
今年初め、中国冶金科工集団側は訪中したパプアニューギニア政府関係者らに対し、生産能力の
拡大計画を承認するよう求めていた。
鉱物資源庁は、調査で見つかった複数の問題点への対応が「不十分だったため、操業中止が命じられた」
としている。
その問題点としては、漏出を食い止めるシステムの不備、メンテナンス不足、「操業者らの不適格性」
を挙げている。
パプアニューギニア沿岸に広がった、ラム・ニッケルの精錬工場から流出した赤褐色の汚泥。バサムク・ピープルズ・ボイス提供（撮影日不明、2019年10月24日
