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【朝鮮日報 社説】平昌オリンピックはどこに向かっているのか / 「平昌五輪後」を見据える米国、韓国はどうか 

2018-01-20 15:21:40 | 平昌オリンピック

朝鮮日報が連日、ムン氏と韓国政府のおかしな動きを批判してますが、聞く耳持たずで北朝鮮にオールイン。

【社説】平昌オリンピックはどこに向かっているのか 

 国際ボブスレー競技連盟が平昌オリンピックで4人乗りボブスレーの南北合同チームを認め、本番前にテスト走行のための合同訓練を

行える方向で検討を行っているとの昨日ニュースが報じられた。ところがこれについて韓国の複数のボブスレー関係者は「初耳」と

口をそろえており、現時点で韓国政府がこれを提案したとの情報もない。

平昌オリンピックが南北合同チームの話題で盛り上がっていることから、国際オリンピック委員会(IOC)はもちろん各競技団体までが

これに便乗しようとしているようだ。しかも北朝鮮にボブスレー選手は1人もいない。この種目で初のメダル獲得を夢見ながら、誰にも

注目されない中で必死に練習を続けてきた韓国選手たちには青天の霹靂(へきれき)だ。時速140キロで疾走するボブスレーに1回も

練習をしたことのない選手が加わり、事故でも発生すれば彼らの夢はその瞬間に終わってしまう。


 南北協議を通じて「金剛山でオリンピックの前夜祭を行うことなどで双方が合意した」と報じられると、オリンピックの会場となる

江原道平昌郡の住民たちは「我々が20年にわたり汗水流してオリンピックを誘致をしたのに、金剛山でイベントを行うとはどういう

ことか」と驚きの表情を隠せないでいる。また江陵市のある市民は「オリンピックの開催地は平壌ではなく平昌だ」と改めて訴えて

いる。あるスポーツ関係者は「選手たちがこれほどまで政治に敏感になるのは初めて見た」とした上で「オリンピックの本質である

スポーツと選手はいつの間にかどこかに消え、南北という言葉ばかりであふれている」と嘆いた。女子アイスホッケーの合同チーム

問題も混乱が続いている。ネットでは「慰安婦合意を被害者と何の相談もなく決めたなどと批判した政府が、アイスホッケーでは

被害者たちと何か話をしたのか」といった声が今も相次いでいる。

 

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は国際社会による制裁の効果が出始める段階になると、平昌オリンピックに

参加することでまずは韓国を制裁する側から取り崩そうとしている。開城工業団地や金剛山観光で使われたルートの使用、さらに

金剛山でのイベントなど全てがその足がかりだ。南北が共同で合宿を行うことになった馬息嶺スキー場は国連制裁に反するぜいたく

品や装備などであふれており、国連安保理の対北朝鮮制裁委員会もこのスキー場を何度も問題視してきた。

ところが韓国政府はこれを全く意に介そうとさえせず、しかも金剛山での南北合同のイベントには韓国から文化人、宗教関係者、

市民団体などを数多く参加させようとしている。韓国文化体育観光部(省に相当、以下同じ)はここからさらに一歩踏み込み、

19日の業務報告で今年のアジア大会など国際的なスポーツ大会でも南北が共同で入場行進を行うことや、共同応援などを推進する

計画を明らかにした。


 韓国統一部はこの日行われた業務報告で「平昌オリンピック後、北朝鮮の態度がどうなるか現時点では不透明」との見方を示した。

「北朝鮮が核とミサイルを放棄する意志を全く示していないことを考えると、今後の状況は必ずしも楽観できない」とも伝えている。

北朝鮮が平昌オリンピックに参加する理由は、自分たちが行っている核開発を今後も続けるためだ。韓国国民が20年以上にわたり

努力を続け誘致した平昌オリンピックが北朝鮮の戦略に利用されるという、まさにあってはならない事態が今や現実となりつつ

あるのだ。

 

【社説】「平昌五輪後」を見据える米国、韓国はどうか

 2018/01/19 10:45   朝鮮日報

 平昌オリンピック開幕を3週間後に控えて、韓半島(朝鮮半島)ではとんちんかんな事件が相次いで起こっている。

北朝鮮はオリンピック開幕わずか1日前となる2月8日に、正規軍創設70周年を記念する軍事パレードを準備しているという。

北朝鮮と交流しているカナダのある団体は、既にホームページ上で平壌軍事パレード関連の観光商品を売っている。

北朝鮮が2月8日に軍事パレードをやるのは初めてだ。これまでは4月25日を軍創設日として記念してきた。平昌オリンピックの

ファンファーレが鳴る前日、北朝鮮が前例のない軍事パレードをやろうとする理由は明らかだ。金正恩(キム・ジョンウン)労働党

委員長が「完成」を宣言した核武力を見せつけ、韓半島の主導権が自分にあることを内外に宣伝しようというのだ。

平昌参加が核放棄につながるという錯覚は捨てろ、という意味でもあるだろう。


 韓国では、これと正反対の事件が起きた。18日に釜山の海軍基地に入港しようとしていた米潜水艦が、北朝鮮への刺激を懸念した

韓国政府の反応により、そのまま戻っていったという。韓国政府が米国側に「北朝鮮を圧迫する目的ではないのではないか」として

「それなら目につきやすい釜山ではなく鎮海基地へ行くべき」と求めると、米潜水艦はそのまま日本へ向かったという。

韓国政府は、米国の抗議はなかったというが、こんなことはこれまで聞いたことがない。


 スポーツイベントが政治的意味を持つケースはあった。米中国交回復でも、卓球が一役果たした。平昌オリンピックに北朝鮮が

参加するのも、この期間中、北朝鮮による挑発を止めさせることができれば意味がある。しかし今やその程度にとどまらず、

スポーツは後ろに下がってすっかり南北の政治の話ばかり、という状況になっている。オリンピックが世界最悪の人権弾圧国、

核開発国の宣伝の舞台になったら、誰が納得できるだろうか。

韓国政府の方から北朝鮮に共同練習を提案したという馬息嶺スキー場も、児童強制労働の現場だという国際社会の告発がなされている

場所だ。韓国リサーチが9日から10日にかけて実施した世論調査では、回答者の72.2%が「無理して女子アイスホッケー南北統一

チームを結成する必要はない」と回答した。19歳から29歳までの層では、反対意見が82.2%に達した。それでも韓国政府は南北統一

チームを押し付けた。


 こうした論争がもたらされているが、北朝鮮の核の危機は深刻になりつつある。米海軍は「空母ジョン・C・ステニスが16日に

米国本土を離れた」と公表した。米国メディアは、同艦が韓半島周辺海域に向かうこともあり得ると伝えた。

間もなく、韓半島周辺にジョン・C・ステニス、カール・ビンソン、ロナルド・レーガンの3空母が集結するかもしれない。

グアムの基地には最近、B2ステルス爆撃機3機とB52戦略爆撃機6機が配備された。ニューヨーク・タイムズ紙などは「米軍が静かに

戦争を準備中」と伝えた。

トランプ大統領は17日、金正恩委員長と「(交渉の)テーブルには着くつもりだが、(北朝鮮の核)問題を解決できると確信はして

いない」とコメントした。金正恩委員長が、平昌オリンピック後に突然態度を変えて非核化会談を受け入れる可能性はない。

米国は「平昌後」を準備している。韓国はどうか。