G7外相、新型コロナ巡る中国の「偽情報工作」を議論=米長官
2020年3月26日 / 04:50 / REUTERS
ポンペオ米国務長官は25日、主要7カ国(G7)外相テレビ会議で、新型コロナウイルスを巡る中国の「意図的な偽情報工作」について議論したと明らかにした。代表撮影(2020年 ロイター)
[ワシントン 25日 ロイター] - ポンペオ米国務長官は25日、主要7カ国(G7)
外相テレビ会議で、新型コロナウイルスを巡る中国の「意図的な偽情報工作」について
議論したと明らかにした上で、中国で発生した新型コロナの流行に関して引き続き正確な
情報が必要と訴えた。
ポンペオ長官は自らが議長を務めた会議後の記者会見で「中国共産党を含め全ての
方面に完全な透明性が求められる。われわれは依然としてこの問題に直面しており、
中国共産党は現在国内で起きている事柄について正しい情報を提供すべきだ」と述べた。
さらに「多くの人の健康を守り、武漢ウイルスによって破壊された経済を立て直す」
ために、中国を含め世界各国の協力が重要と訴えた。
日本の外務省によると、会議では新型コロナの拡大阻止に向け各国の連携を確認。
治療薬やワクチン開発における国際協力の重要性でも一致した。
茂木敏充外相は東京五輪・パラリンピックの1年延期方針を説明し、各国から支持を得た。
中国、いまだ新型コロナ情報を隠蔽。米国務長官が批判
2020年3月25日 / 09:59 / REUTERS
[ワシントン 24日 ロイター] - ポンペオ米国務長官は24日、中国共産党は
新型コロナウイルスの新たな感染防止に世界が必要としている情報をいまだに提供
していないとして、中国の対応への批判を強めた。
長官はラジオ番組「ワシントン・ウォッチ」でインタビューに応じ、ウイルスに関する
中国の情報公開が遅れたために世界中の人々にリスクがもたらされたとの非難を繰り返し、
これは「本当に何千もの人命を危険にさらした」と語った。
また、「中国共産党が関与している隠蔽(いんぺい)行為により、新たな感染や
類似事象の再発防止のために世界が必要としている情報が、いまだに提供されていない
ことを懸念している」と述べた。
ポンペオ氏はまた、新型コロナに関しては中国だけでなく、イランとロシアも偽情報を
拡散していると批判。
「ロシア、イラン、中国は新型コロナの発生源が米陸軍、あるいはイタリアだと
語っている。全て責任回避が狙いだ」と論じた。
そのうえで、米中関係の構造について、将来的に「非常に重要な決定」を下す必要が
あると表明。米国内のサプライチェーン(供給網)の問題は、企業が「米国ではなく
中国発のサプライチェーンを稼働している」ことが原因だと続けた。
踏み込んだ説明はなかったが、米政権の高官は前週、新型コロナウイルスの感染拡大を
受け、医療物資のサプライチェーンの海外依存低減に関する大統領令を準備中と明らかに
している。
トランプ大統領はこの日、新型コロナ対策本部の定例会見で、
米国は「生存に必要な手段について、決して外国に頼るべきではない」と強調。
「われわれは今後、米国人患者のためには米国製の医薬品を、米国の病院のためには
米国製の物資を確保することを目標に据えるべきだ」と述べた。