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EUが独自制裁へ、世界各国で北朝鮮制裁の動き

2017-09-10 21:32:04 | ヨーロッパ・EU諸国

EUが独自制裁へ、世界各国で北朝鮮制裁の動き

Posted September. 09, 2017 07:21,  東亜日報

欧州や南米、東南アジアなど、これまで北朝鮮の核・ミサイル開発問題を「他人事」のように考えていた国家が、迅速に北朝鮮に

対する制裁に参加している。北朝鮮が射程距離1万キロを越える大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発成功を宣伝したことを

受け、自国への脅威を心配する世論が強まっているためだ。

 

これまで北朝鮮との対話を強調してきた欧州連合(EU)加盟国の外相は7日、エストニアの首都タリンで非公式の外相会議を開き、

EUとして独自の追加制裁を行うことで合意した。

北朝鮮への石油輸出を停止し、域内への北朝鮮の労働者派遣を全面制限する一方、北朝鮮との外交関係を断絶するなど、

国連安保理制裁を越える強力な内容が盛り込まれるものと見える。

フェデリカ・モゲリーニEU外務・安全保障政策上級代表は同日、「平壌(ピョンヤン)が見境なく挑発し、世界はこれまでとは全く

異なる水準の脅威に直面している」とし、「経済と外交の両分野で強力な独自制裁を始めよう」と提案し、加盟国が同意した。


今年、2度に渡って対北制裁を発表したものの国連制裁案を履行する水準だった欧州は、自国も北朝鮮のICBM射程内にあると

いう緊迫感でムードが急変している。フランスの首都パリは平壌から8735キロの距離であり、欧州全域が北朝鮮の「火星

(ファソン)14」の攻撃範囲内にある。フランスのパーリー国防相は最近、「欧州は、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長が

開発するミサイルの射程内に予想よりも早く入る恐れがある」と警戒感を示した。 


AFPやロイターなどによると、EU制裁案の核心は、これまで国家が個別に判断する問題として放置してきた北朝鮮の派遣労働者の

禁止条項だ。ポーランドをはじめとする欧州の一部の国家に派遣された北朝鮮労働者が得る外貨が、核やミサイルの開発に

使われるという批判による。

EUは、金委員長の外貨収入を断つために、金委員長をブラックリスト(制裁名簿)に追加することも検討するという。そうなると

金委員長のEU加盟国内のすべての資産が凍結されるだけでなく、EU旅行はもとより領土・領空すら通過できなくなる。ドイツや

ブルガリア、ルーマニアなどはすでに北朝鮮大使館の賃貸事業を中止している。


またEUは、加盟国10ヵ国に設置されている北朝鮮大使館の外交官の追放など、国交断絶直前のレベルの強力な措置を考えて

いるという。先月29日、スペインが北朝鮮の相次ぐ挑発に対する措置として、自国駐在の北朝鮮大使館に派遣された外交官

3人のうち1人に対して9月中に帰国するよう退去命令を下し、今年初めにブルガリアも東欧の北朝鮮の拠点だった自国駐在の

北朝鮮大使館に対して外交官を2人減らすよう命じた。


これと関連して、9日から中東5ヵ国(カタール、クウェート、サウジアラビア、ヨルダン、エジプト)を訪問する河野太郎外相は、

これらの国に北朝鮮の労働者を受け入れないよう公式に要請する計画だ。

東南アジアのシンガポールは、自国民に北朝鮮への渡航の自粛を要請した。シンガポール外務省は、ホームページの海外安全情

報を通じて、「最近の動向と北朝鮮の予測できない状況を考慮し、シンガポール国民は不要不急の北朝鮮への渡航を控えなければ

ならない」と呼びかけた。


世界の国家の強硬な対応は、北朝鮮の後見国である中国までも国連安全保障理事会の追加制裁決議案に参加するという

観測が高まっている状況と無関係ではない。

香港のサウスチャイナ・モーニング・ポストは8日、「中国が強力な安保理制裁を支持するという強い信号を送った」とし、

「石油輸出の部分的な停止に同意するだろう」と分析した。同紙は、部分的な石油禁輸措置だけでなく、繊維製品の輸入禁止、

北朝鮮派遣労働者の賃金送金の禁止などにも参加する可能性があると報じた。


こうした中、トランプ米大統領は9日、北朝鮮政権樹立記念日を控え、北朝鮮に対する軍事的警告を再び強めた。

7日(現地時間)、「軍事行動は明確な選択肢」とし、「(米国が)軍事力を使うことになれば、北朝鮮にとって大変悲しい日になる

だろう」と警告した。トランプ氏が、米本土や米国領に飛んでくるいかなる北朝鮮ミサイルも撃墜するよう指示を与えたと、

米ネットメディア「ニュースマックス」が同日、報じた。