中国共産党、「一帯一路」の規約挿入に驚きの声
2017年10月25日 / 13:59 / 大紀元
[上海 24日 ロイター] - 中国共産党大会が24日承認した党規約の改正案には、習近平総書記(国家主席)の巨大経済圏構想
「一帯一路」の推進が盛り込まれ、驚きを誘った。同構想の政治的重要性はさらに増し、成功に向けて背水の陣が敷かれた形だ。
一帯一路の文言挿入は、習氏の権力基盤が拡大したことのさらなる証左であると同時に、自身の任期後も構想を受け継いで
いきたいという野心の表れでもある。
アナリストによると、共産党が外交政策への関心を強めていることが示されたほか、中国を世界の指導的立場に押し上げたいという
習氏の熱望度合いも浮き彫りになった。
シドニーのシンクタンク、ロウイー・インスティテュートのフェロー、ピーター・カイ氏は、「一帯一路が習氏にとって極めて
重要なのは周知の事実だ」とした上で、「しかし主要な政策、それも対外関係を伴う政策を党規約に盛り込むことは、少なくとも
近年の記憶では相当重いことだ」と話す。
党の最高規則である党規約への挿入を「もろ刃の剣」と見るアナリストもいる。一帯一路は未だに定義が曖昧で解釈の余地が大きい
構想であるにもかかわらず、失敗は許されなくなったからだ。
シカゴ大学のダリ・ヤン教授は「(構想の)認知度をさらに上げたことによる危険性は、費用と便益を慎重に考慮するのではなく、
政治的な動機で行われる取り組みが増えることだ」と指摘した。