政府、掘削船新設の中国に抗議=東シナ海の中間線付近
2018/06/29-11:45 時事通信
日本政府は6月下旬、東シナ海の日中中間線付近で中国がガス田の開発目的とみられる移動式掘削船を
新たに設置したことを確認し、「一方的な開発に向けた行為を継続していることは極めて遺憾」として、
外交ルートを通じて中国側に抗議した。河野太郎外相が29日の記者会見で明らかにした。
政府関係者によると、移動式掘削船は「KANTAN(カンタン)4号」で、深海で掘削が可能な
半潜水型とみられる。
河野氏は「海洋の境界線が画定する前にこうしたことが行われることは、両国の友好親善にプラスに
ならない。厳重に抗議した」と述べた。
日中両政府は2008年6月、ガス田の共同開発で合意。しかし、協議は中断し、中国が一方的に
開発を続けている。
菅義偉官房長官は29日の会見で、「協議を早期に再開し、合意を実施するよう、引き続き強く
求めていきたい」と述べた。