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韓国カフェ:ゴミ対策で使い捨てカップ禁止にしたら、注文せずに居座る客が増えた事情

2018-10-02 02:32:16 | 韓国

 韓国カフェ:ゴミ対策で使い捨てカップ禁止にしたら、注文せずに居座る客が増えた事情

2018年10月1日(月)17時45分  Newsweek
 

使い捨てカップ禁止にしたら、注文せずに居座る客が増えた


<店内客の使い捨てカップが使用禁止となった韓国のコーヒー専門店やファーストフード店が、

ドリンク入りタンブラーを持ち込んで注文せずに居座るノーオーダー客に頭を悩ませている>


韓国のカフェは紙製やプラスチック製の使い捨てカップが一般的だった。平日正午を回ると早目の昼食を

済ませた会社員が殺到する。店内で談笑し、午後の始業に合わせてオフィスに戻るが、量が多いドリンクを

好む客が多く、飲みきれない分はオフィスに持ち帰る。短い時間に客が集中する店にとっても食器を洗う

手間が省ける使い捨てカップは回転が早く、多くの客を捌くことができたのである。


タンブラー持ち込みとノーオーダー

ゴミ問題が深刻化した2018年5月、大手チェーンと環境部は「使い捨てを減らす自発的協約」を締結した。

そこでスターバックス、コーヒービーン、ハーリーズコーヒーのコーヒーチェーンはタンブラーを

持ち込んだ客には300ウォン、またマクドナルド、バーガーキング、KFCなどは200ウォンを割引く

ことにしたが、使い捨てカップに慣れすぎていた利用客に定着することはなかった。


カップに注いでからタンブラーに入れ替えるため、効率が悪くなって待ち時間が伸びることも普及の

妨げとなった。最低賃金の引き上げで、店がアルバイトを増やす余裕がないという事情も重なっていた。


そして、韓国政府は2018年8月1日から店内での使い捨てカップの使用を禁止した。そのためタンブラーを

持参する客が目立つようになったが、ドリンクが入ったタンブラーを持ち込む利用者が増え始めた。

インスタントコーヒーを入れたタンブラーを持ち込んでシロップやクリームを利用したり、

ココアの粉や緑茶のティーパックを持ち込んで湯だけを要求したりする人たちである。


こうした「ノーオーダー客」は広い店の片隅や2階、3階など目立たたない席を利用する。

フリーWi-Fiや電源コンセントを使って長時間滞在する「常連客」はテーブル上の店名入りカップで

購入客かどうか判断できたが、タンブラー客は確認する方法がない。


ノーオーダーに対応する規定がないこともマネージャーやアルバイトを悩ませている。

コンビニや他のカフェで購入したドリンクを持ち込む客がいても、グループなどの同行者が注文すれば

良いと黙認してきたのである。


マグカップを嫌う利用客

タンブラーを持ち込む客が増えた背景に衛生面への不安がある。マグカップやガラスコップをきちん

洗っているのかという懸念からである。飲食店のなかには客が利用した食器を簡単に水で流すだけで、

きちんと洗わない店やなかには水洗いすらしない"食器の使い回し"があるとアルバイト経験者は語る。

カフェで供されたマグカップに洗剤や口紅が残っていた例もあると亜細亜経済は伝えている。


グカップを持って帰る客も

さらに、マグカップを持って帰る客も現れるようになった。店で飲みきれなかったドリンクを

マグカップごと持って帰る客に加え、コーヒー代が高額なのはカップの代金が含まれているからと

主張する'確信犯'すらいる。スターバックスなど、店内用と記載したマグカップに貼るステッカーを

用意した店もあるという。


コーヒー専門店やファストフード店で店内客が使い捨てカップを使用すると、5万ウォンから200万ウォンの

過怠金が店側に課されるが、使い捨てカップを強要する客やテイクアウトといって注文しながら店内で

飲む客に対応する規定はない。


韓国の大手スーパーは買い物袋が有償で、コンビニも有償が定着してきた。使い捨てカップに

環境税を課すなど、利用客の負担を求める声が上がりはじめている。

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韓国、8月からカフェ内使い捨てカップの使用禁止…「混乱懸念される中で実施」

2018年08月03日14時44分    中央日報

  31日午後、ソウル地下鉄市庁駅近くのカフェではお客さんが座っていた5つのテーブルではすべて

使い捨てカップを使っていた。

  カフェ店主は「1日からカフェの中では使い捨てカップを使用できず、グラスを準備した。

だが、お客さんが使い捨てカップに慣れすぎてしまっている」と話した。他のカフェでも11個の

テーブルですべて使い捨てカップを使用していた。このカフェはグラスがまだ準備されていない状態だった。

 

 1日からコーヒー専門店やファーストフード店舗内で使い捨てカップを使えば過怠金の賦課対象になる。

過怠金は面積や利用人員、摘発回数に従って5万(約4900円)~200万ウォンだ。

  大型フランチャイズ企業などは5月24日、環境部と「使い捨てを減らす自発的協約」を結び、

タンブラー使用時価格割引き、リサイクル可能なコップの勧誘などを施行した。

スターバックス・コーヒービーン・ハーリースコーヒーなどはタンブラーを持ち込むと300ウォン、

マクドナルド・バーガーキング・KFCなどは200ウォンをそれぞれ割引きする。しかし、個人が

運営する小規模のコーヒー専門店などは困難を訴えている。

 

 ソウル中区(チュング)西小門(ソソムン)でカフェを運営するコさんは「趣旨には共感するが、

お客さんが『すぐ出るのでプラスチックカップで』と注文した後、席に座れば対処する方法がない」と

悩みを打ち明けた。

 

 ピーク時間の商売に支障があるのではないか懸念する声もある。忠武路(チュンムロ)近くでカフェを

運営するキムさんは「大企業近隣だとお昼のピーク時間に100~150杯を売るが、皿洗いする暇も

なくて働き手が不足すると売り上げが減るか心配」と話した。

  このような規制が最低賃金の引き上げなどで負担が大きい自営業者をさらに苦しめるかもしれない

という懸念の声も出ている。

ソウル麻浦区(マポグ)でコーヒー専門店を運営するチェさんは「飲み物の製造時間の節約のためにも

使い捨てカップが良い。1人店はマグカップに飲み物を移すことがより増えるのも大きな負担」と打ち明けた。

彼は「最低賃金も上がり、色々とお金がかかることが多くて頭が痛い」として「人件費のためにアルバイトの

勤務を減らそうか考えている」と話した。


  カップの衛生に対する懸念を表す消費者もいる。都心のカフェで会ったパク・セウンさんは

「グラスをよく洗ったのか信頼できない」と話した。

  もちろん、環境保護のために必ず必要な政策という主張もある。キム・スンヒさんは「使い捨てカップを

使うのが無駄遣いでもったいないと思う。使い捨てのビニールもなくしたが、大きな問題はないだろう」

と話した。

 

 必要な制度でも直ちに過怠金を課するのは無理という指摘も出ている。ソウル明洞(ミョンドン)のある

カフェに勤めるキムさんは「公文もまともに受けていない。施行するのなら、告知・教育など準備する

時間を与える必要があるのではないか。カフェだけを環境破壊の主犯にするのはくやしい」と吐露した。

 

 ホン・スヨル資源循環社会経済研究所長は「使い捨てカップの代わりに個人のコップを使わせるためには

長期的なアプローチが必要だ」とし「金額の割引きのようなインセンティブ政策と広報を通した文化運動も

必要だ」と話した。ホン所長は「政府で実態調査を行う際、マグカップを備えて洗浄ができる空間を

確保した店舗とそうでない店舗を区分してアプローチすべきだった」として「過怠金をすぐに課すれば

混乱が大きくなる可能性がある」と指摘した。

  ソウル大学環境大学院のユン・スンジン教授は「李明博(イ・ミョンバク)政府時代、使い捨ての使用に

保証金を上乗せしたのが消え、プラスチックの使用量が爆発的に増えた」として「若干不便でもこのように

プラスチックの消費が続いてはいけない」と話した。ユン教授は「ただし、政策の推進過程で混乱を

減らすための速度調節は必要だ」と付け加えた。

  環境部もこれを意識して過怠金の賦課時期を遅らせる案を考慮している。環境部関係者は「事前点検結果、

一線カフェから苦情が多かった」として「取り締まりをする地方自治体の担当者の意見を聞いた後、

過怠金の賦課を始めるだろう」と話した



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