北朝鮮が異例の中国批判、「友好関係維持懇願せず」
[3日 ロイター] - 北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)は3日、中国国営メディアが北朝鮮の核開発プログラムをめぐる制裁強化の必要があると伝えたことについて、両国間の関係を損ねるものとして批判した。北朝鮮が中国を批判するのは異例。
KCNAは中国の人民日報と環球時報がこのほど掲載した論評に言及。「中国から連日のように不条理でかつ無謀なコメントが聞こえており、こうしたことは状況の一段の悪化につながる」とし、中国は北朝鮮との関係悪化が及ぼす深刻な結果を考慮する必要があるとした。
そのうえで、北朝鮮は「存在と発展」のために核開発プログラムを必要としているため「変更することも揺るがすこともできない」とし、「北朝鮮は中国に対し友好関係を維持するよう懇願することはない」とした。
北朝鮮は前日、米国により核戦争の瀬戸際に追い詰められているとの見解を表明。中国はこれを受けこの日、関連各国に対し自制を呼びかけている。
朝鮮半島問題、中国は緊張の激化に反対
3日に行われた中国外交部の定例記者会見において、記者からは「報道によると、米国のB1B戦略爆撃機2機がグ
アム島の米軍基地から離陸し、同日昼頃に韓国東部の海域の上空に到達し、韓国軍と合同演習を行った。朝鮮は、
朝鮮を主な標的とし核爆弾投下訓練を行うという米国側の結果を顧みない挑発行為は、朝鮮半島をさらに戦争に向
け追い込んだとしている。中国側はこれについてどう論評するか」という質問があった。耿爽報道官は次のように回答
した。
中国側は関連国の軍事演習が依然として行われていることに留意している。半島情勢は現在、高度に敏感かつ複雑
だ。中国側は緊張情勢を激化させ、地域の平和と安定を損ねるすべての国による言行に反対する。喫緊の課題は、
情勢の沈静化を促し、対話と協議を再開することだ。中国側は関連国に対して冷静と自制を維持し、相互刺激を停止
し、接触と対話に向け雰囲気を醸成し、一日も早く対話と交渉という正確な軌道に戻るよう再度促す。