サウジ、カナダとの新たな貿易を凍結 人権活動家解放の要求受け
2018年8月6日 / 09:43 REUTERS
[カイロ/オタワ 6日 ロイター] - サウジアラビアは、カナダとの新たな貿易や投資取引を停止する意向を
明らかにした。カナダ外務省がサウジに対し人権活動家の解放を求めたことを受けた措置。サウジ外務省が5日、
国営サウジ通信(SPA)を通じて声明を発表した。
アル・ジュベイル・サウジアラビア外相
サウジ外務省は声明で「カナダとの新たな貿易および投資取引を全て凍結するとともに、一段の措置を講じる権利を
保持する」とした。
また、カナダ大使に24時間以内に国外退去するよう求めたほか、カナダに駐在するサウジ大使を召還したことも
明らかにした。
声明によると、サウジ外務省はカナダ外務省とカナダ大使館がサウジ政府に対し人権活動家の「即時解放」を求めたとの
説明を受けたという。
5日時点で、カナダ外務省からコメントは得られていない。
人権保護団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは1日、サウジがサマル・バダウィ氏など女性の権利を主張する
活動家2人を逮捕したと明らかにしていた。これについてカナダ政府は3日、サウジ当局によるバダウィ氏を含む
人権活動家の逮捕に「重大な懸念」を表明。
カナダのグローバル連携省はツイッターで「サウジ当局に(バダウィ氏ら)と他の平和的な人権活動家の即時解放を
強く訴える」と投稿した。
サマル・バダウィ氏の弟ライフ・バダウィ氏はサウジ政府に批判的なブロガーで、同国で投獄されている。
ライフ・バダウィ氏の妻、エンサフ・ハイダル氏はカナダに居住しており、最近、カナダ国籍を取得している。
サウジ外務省は声明で、カナダを含む他国の内政に干渉しない方針を確認すると同時に、サウジの内政や
政府と市民との関係に他国が干渉することも拒否すると表明した。