中国国旗にコロナウイルス デンマーク紙が風刺画を掲載
2020年1月28日 23時30分 朝日新聞
デンマークの大手紙ユランズ・ポステンが、中国の国旗「五星紅旗」の星の部分を
新型コロナウイルスに置き換えた風刺画を掲載した。現地の中国大使館は「中国への
侮辱で、中国の人々を傷つけるものだ」と謝罪を要求したが、同紙側は応じない構えだ。
風刺画は27日付の同紙のオピニオン面に掲載された。中国国旗にある五つの黄色い星を
ウイルスに置き換え、「コロナウイルス」というタイトルを付けている。
これに対し、在デンマーク中国大使館の報道官は声明で「強い憤り」を表明。
「言論の自由の倫理的境界を越えている」などとして、同紙と風刺画を描いた人物に
過ちを認めて中国国民に謝罪するよう求めた。
同紙の編集長は28日、自社のウェブサイトで「中国をあざける意図はない。
間違っていると思わないことに対し、謝罪はできない」などと主張した。
ユランズ・ポステンは2005年、イスラム教の預言者ムハンマドの風刺画を掲載し、
イスラム世界から猛反発を受けたことがある。