北朝鮮が短距離飛翔体2発を発射 1週間余りに3度の挑発
2019.08.02 06:58 聯合ニュース
北朝鮮国営の朝鮮中央テレビ(KCTV)が放送した、弾道ミサイル発射の様子(2019年8月1日取得)
【ソウル聯合ニュース】韓国軍合同参謀本部は2日、北朝鮮が同日午前2時59分ごろと同3時23分
ごろ、東部の咸鏡南道永興付近から東側の東海上に未詳の短距離飛翔体を1発ずつ発射したと発表した。
北朝鮮は先月25日から、この日を含め3回の発射を行っており、韓国軍はさらなる挑発に備え、
関連動向を監視しながら準備態勢を維持している。
北朝鮮は2日前の7月31日早朝に東部の元山付近から北東方向に2発の飛翔体を発射しており、
この時の飛翔体は高度約30キロで250キロを飛行したとされる。
韓米の情報当局はこの飛翔体を新型の短距離弾道ミサイルと見ているが、北朝鮮メディアは今月1日、
新型の「大口径操縦ロケット砲」の発射実験を実施したとして、関連写真などを公開した。
この日発射した飛翔体についても、まだミサイルなのかロケット砲なのかの確認はできていない。
北朝鮮が相次いで「発射挑発」を行っているのは韓国が進める最新鋭ステルス戦闘機F35Aなどの
導入や今月5日から開始予定の韓米合同軍事演習に反発しているためとみられる。
韓国・ソウルの鉄道駅で、北朝鮮の新型多連装ロケット砲の発射試験の様子を放映するテレビ画面を見る人々(2019年8月1日撮影)。
北朝鮮は先月25日にも飛翔体を発射。朝鮮中央通信は翌26日、金正恩(キム・ジョンウン)
国務委員長(朝鮮労働党委員長)が前日に「新型戦術誘導兵器」の発射を指揮したと報じた上で、
「われわれの度重なる警告にもかかわらず、南朝鮮(韓国)地域に先端攻撃型兵器を搬入して
軍事演習を強行しようとする南朝鮮軍部の好戦勢力に厳重な警告を送るための武力示威の一環」と
説明している。
非核化を巡る米朝交渉が本格的に始まる前に米国に圧力をかけるという意図もありそうだ。