米 大陸間弾道ミサイル撃ち落とす初の実験に成功
5月31日 5時38分 NHKニュース
北朝鮮が核ミサイルの開発を進める中、アメリカ国防総省は、アメリカ本土に向かってくるICBM=大陸間弾道ミサイル
を迎撃ミサイルで撃ち落とす実験を実施し、迎撃に成功したと発表しました。国防総省は、ICBMを想定した迎撃実験は
初めてだとしたうえで「現実の脅威に対する抑止力の信頼性を示した」と成果を強調しました。
アメリカ国防総省は30日、アメリカ本土に向かってくるICBM=大陸間弾道ミサイルを、西部カリフォルニア州のバンデ
ンバーグ基地に配備する地上配備型の迎撃ミサイルで、撃ち落とす実験を実施したと発表しました。
発表によりますと、アメリカ軍は太平洋のマーシャル諸島の実験場から標的となる模擬のICBMを発射し、これを太平洋
に配置した海上型のXバンドレーダーなどで捕捉、追跡するともにカリフォルニア州の基地から迎撃ミサイルを発射して
標的に命中させたということで、迎撃は成功したとしています。
アメリカ本土を守る地上配備型の迎撃ミサイルの迎撃実験は、3年ぶりで18回目ですが、過去に実施した実験のうち、
8回は迎撃に失敗していました。
国防総省は、ICBMを想定した迎撃実験は今回が初めてだとしたうえで、「すばらしい成果であり、現実の脅威に対する
抑止力の信頼性を示した」として、アメリカ本土を狙った北朝鮮のICBMを念頭に成果を強調しました。
アメリカ政府は、アメリカ本土を守るミサイル防衛システムの強化を進めていて、年内に迎撃ミサイル8基をアラスカ州に
も追加配備する計画です。
米カリフォルニア州にあるバンデンバーグ空軍基地から発射された地上配備型迎撃ミサイル(2017年5月30日撮影)。
米カリフォルニア州にあるバンデンバーグ空軍基地から発射された地上配備型迎撃ミサイル(2017年5月30日撮影)。
米カリフォルニア州にあるバンデンバーグ空軍基地から発射された地上配備型迎撃ミサイル(2017年5月30日撮影)。
米カリフォルニア州にあるバンデンバーグ空軍基地からの地上配備型迎撃ミサイル発射の様子を見守る人たち(2017年5月30日撮影)
米、初のICBM迎撃実験 ニュース映像センター時事通信