大統領府カルン報道官 「2013年に真剣に対処していれば」
2018年4月15日 日曜日 TRT
トルコ大統領府カルン報道官
トルコ共和国大統領府のイブラヒム・カルン報道官は、シリアのアサド体制軍が化学兵器を使用したという強い証拠があると述べ、 「2013年にアサド体制に対して真剣に対処していれば、シリア危機の流れは変わっていた」と表明した。
カルン報道官は、トルコの英字新聞『デイリー・サバフ』に寄稿した論説「第三次世界大戦が起こるのか?」で、
シリア情勢について論じた。
「アメリカとロシアは、シリアのアサド体制軍が4月7日にドゥマで起した化学兵器攻撃を理由に戦争を始めるのか?
これは第三次世界大戦の始まりなのか?」と問いかけたカルン報道官は、大げさな発表や論争を除いた場合、
その答えは「NO」であると述べた。
問題は「冷戦時代が終わっていないことの代償」であると指摘したカルン報道官は、アサド体制軍が4月7日に再度化学兵器を
使用したという強い証拠があると断言した。
世界保健機関が、ドゥマで約500人が「有毒な化学物質の被害に遭ったときと同じ兆候や症状」により手当てを受けていると
発表したことに触れたカルン報道官は、攻撃で70人以上の人が死亡したと考えられ、この人々は有毒な化学物質の被害に
遭ったことが判明したと述べた。
カルン報道官は、「アサド体制軍は、自国民に初めて化学兵器を使ったのではない。2013年に同様の攻撃が発生したとき、
アメリカのバラク・オバマ大統領(当時)は『レッドライン』だと表明したが、アサド体制に責任を問いただすことはなく、
この野蛮行為が繰り返されないための行動は何ひとつ取られなかった」と述べた。
カルン報道官は、オバマ大統領(当時)の失敗は、シリアが完全に騒乱状態にはいるきっかけをロシアとイランに与え、
崩壊寸前だったアサド体制を生き返らせたと断定した。