米、グリーンランドに領事館開設
2020年6月13日 16:56 発信地:コペンハーゲン/デンマーク [ デンマーク ヨーロッパ 米国 北米 中国 中国・台湾 ロシア ロシア・CIS ] AFP
グリーンランド・クルスクのカラフルな家々(2019年8月21日撮影)
【6月13日 AFP】米国は、デンマーク領グリーンランド(Greenland)の政庁所在地
ヌーク(Nuuk)に領事館を開設した。デンマークの首都コペンハーゲンにある米国大使館
が10日、発表した。1年近く前、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は北極圏に
ある広大なグリーンランドの購入に関心を寄せ、デンマークの反発を招いていた。
カーラ・サンズ(Carla Sands)駐デンマーク米大使は、「領事館は、米政府とグリーン
ランド、デンマーク両政府の密な協力関係を示す新たな証しだ」と述べた。
米政府は昨年12月、領事館開設についてデンマーク政府の認可を得ていた。米国は
さらにグリーンランドに対し、採鉱や観光、教育の分野で1210万ドル(約13億円)を
支援する申し出を行い、グリーンランドは4月末にこの提案を受け入れたことを明らかに
していた。
グリーンランドには独自の議会があるが、外交関係はデンマーク政府が運用し、
経済は同国からの補助金に大きく依存している。一方で、原油や天然ガス、金、
ダイヤモンド、ウラン、亜鉛などの天然資源が豊富で、地球温暖化の影響で新たな海上
航路も見込まれることから、米国や中国、ロシアの関心を集めてきた。
トランプ氏は2019年8月、グリーンランドを購入する案を提示したが、グリーンランド、
デンマーク共に反発していた。
グリーンランド・ヌークの港で、沖合で水揚げされたマグロを見る人々(2014年9月28日撮影)
グリーンランド・ヌークで、投票のため公民館を訪れた人々(2002年12月3日撮影)
グリーンランド北東部沿岸。米航空宇宙局(NASA)提供(2016年3月29日提供)