北朝鮮は14日朝早く、北西部から弾道ミサイル1発を東に向けて発射し、700キロ余り飛んで日本海に落下しました。
北朝鮮によるミサイル発射は、今月10日に韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領が就任して以降初めてで、韓国軍が
ミサイルの種類などについて、情報の収集と分析を急いでいます。
韓国軍の合同参謀本部によりますと、北朝鮮は、日本時間の14日午前5時半ごろ、北西部ピョンアン(平安)北道のク
ソン(亀城)付近から、弾道ミサイル1発を東に向けて発射し、700キロ余り飛んで日本海に落下したということです。韓
国軍がミサイルの種類など詳しい情報の収集と分析を急ぐとともに、韓国のムン・ジェイン大統領は、対応を協議するた
め、緊急のNSC=国家安全保障会議の開催を指示しました。
北朝鮮は、ことし2月にも同じクソン付近から、SLBM=潜水艦発射弾道ミサイルを地上配備型に改良した弾道ミサイ
ル1発を発射して、東に500キロ余り離れた日本海に落下させ、「固体燃料エンジンを搭載した『北極星2型』の発射実
験に成功した」と発表していました。
北朝鮮が弾道ミサイルを発射したのは、先月29日以来15日ぶりで、今月10日にムン大統領が就任して以降初めてで
す。
ムン大統領は、就任直後に発表した国民向けのメッセージで「朝鮮半島の平和のために東奔西走し、必要ならば直ちに
ワシントンに行く。北京、東京、そして条件が整えば、ピョンヤンにも行く」と述べるなど、安全保障問題に全力で取り組
む姿勢を示していました。
韓国メディアからは、北朝鮮の今回の発射について、「対話の局面に入ると見られていた中、交渉を有利に進めるため
に発射したのではないか」とする見方も出ています。
中国やアメリカのメディアが速報
クソン(亀城)とは
北ミサイル、800キロ飛行…菅官房長官
菅官房長官は14日午前、北朝鮮の弾道ミサイル発射を受けて2度目の記者会見を行い、ミサイルが同国北西部・平
安北道(ピョンアンプクト)亀城(クソン)付近から東北東に向けて発射され、約30分間で約800キロ・メートル飛行したと
明らかにした。
着弾したのは、朝鮮半島の東約400キロ・メートルの日本海で、日本の排他的経済水域(EEZ)の外側とみられるとし
た。
また、安倍首相は14日朝に首相官邸で開かれた国家安全保障会議(NSC)4大臣会合で、「国際社会と連携し、北朝
鮮に強く自制を求め関連措置をしっかり実施することを通じ、毅然(きぜん)と対応する」よう指示した。