正男氏、襲撃後20分以内に死亡=大量のVXか-マレーシア保健相
2017/02/26-21:07 時事通信
クアラルンプール時事】北朝鮮の金正男氏殺害事件で、マレーシアのスブラマニアム保健相は26日、正男氏が猛毒の神経剤VXで襲撃されてから20分以内に死亡したと明らかにした。
スブラマニアム氏は記者団に「(正男氏の体内に入った)VXの量がとても多かったので、心臓と肺に害を及ぼした。吸収の度合いも急速だった」と説明。正男氏が女2人にVXを使って襲われてから「15~20分以内に死亡した」と語った。
ジョンナム氏 大量のVX使用 “あらゆる臓器に影響”
2月27日 5時08分 NHKニュース
北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の兄、キム・ジョンナム氏(金正男)が殺害された事件で、司法解剖を行ったマレーシアの保健省は、犯行に猛毒のVXが大量に使われ、短時間で心臓や肺などあらゆる臓器に影響を及ぼしたという見方を示しました。
キム・ジョンナム氏は今月13日、クアラルンプールの国際空港で女2人に襲われたあと、めまいなどを訴え、病院に搬送される途中で死亡し、マレーシアの警察は猛毒のVXで殺害されたと断定しています。
マレーシアのスブラマニアム保健相は26日、記者会見を開き、遺体を司法解剖した結果から心臓や肺などあらゆる臓器が影響を受けており、大量のVXが使われたとの見方を示しました。
そのうえで、「襲撃を受けてからおよそ15分から20分の間に死亡したと思われる」と述べ、短時間で中毒症状に陥り、死亡したと見られると説明しました。
一方、マレーシアの警察などによりますと、実行犯として拘束されたインドネシア人とベトナム人の2人の女は犯行の後、おう吐や頭痛などの体調不良を訴えていたということです。
警察は、今週中にも保健省から司法解剖の結果について報告を受け、猛毒のVXが使われた時の状況について、さらに詳しく調べることにしています。