EMERALD WEB≪拝啓 福澤諭吉さま≫

政治・経済・生活・商品情報などさまざまな話題で情報を発信してます。

「効果の科学的証拠なし」、抗菌せっけんの販売禁止 米国

2016-09-07 23:35:35 | 健康・糖質制限・ダイエット・衛生

効果の科学的証拠なし」、抗菌せっけんの販売禁止 米国

2016年09月04日 13:26 発信地:ワシントンD.C./米国 AFP


 

【9月4日 AFP】米食品医薬品局(FDA)は2日、19種類の殺菌剤を含有する抗菌せっけんなどの販売を禁止すると発表した。通常のせっけんと比べて優れた殺菌効果があるとは言えず、健康に悪影響を及ぼすリスクがあると警告している。

  19種類の殺菌剤のうちトリクロサン(triclosan)とトリクロカルバン(triclocarban)は抗菌効果をうたう固形せっけんや液体せっけんに広く使用されているが、免疫系に打撃を与える恐れがあるという。

  FDA医薬品部のジャネット・ウッドコック(Janet Woodcock)氏は、「抗菌せっけんには細菌増殖を防ぐ効果があると消費者は考えているかも知れないが、通常のせっけんと水で洗うよりも有効であることを裏付ける科学的根拠はない」と明言した。その上で「殺菌剤が長期的には益より害になる可能性を示したデータもある」と説明した。

  今回の販売禁止対象には、病院などの医療機関で使用されている手の消毒薬などは含まれていない。抗菌せっけんのメーカーには1年以内の対応が義務付けられるが、問題となった殺菌剤の使用をやめる動きも既に始まっている。

  FDAは「通常の石鹸と流水で洗うことは疾病を予防し、感染拡大を防ぐ上で最も効果的な方法の一つだ」と述べた。また、石鹸と水がない場合には、アルコール濃度が60%以上の消毒薬を使ってもよいと付け加えた。

薬用石鹸ミューズ
コラージュフルフル石鹸
ビオレU薬用ハンドソープ
ナイーブ 薬用ハンドソープ
薬用ハンドソープ メディキュッ
薬用ピュオーラハミガキ
ディープクリーン薬用ハミガキ
GUM(ガム) 薬用 デンタルリンス
GATSBY (ギャツビー) バイオコア デオドラント
ローランド 柿渋エキス配合石鹸
メディッシュ薬用ハンドソープ
SK-II フェイシャル トリートメント

など抗菌、薬用とうたっているものは成分の確認をしましょう。

トリクロサンとトリクロカルバンは成分には入っていませんが「ファブリーズ」もかなり注意です。スプレイで洗濯と同じ効果など不思議すぎて怖いです。どんだけ化学物質使ってるんだと思います。

化学物質の複合汚染の危険性は昔から言われていますが、化学物質は増えるばかりです。

自分で少しでも避ける努力をするしかないですね。

 日本政府の対応

 菅官房長官:「日本において同様の成分を含む製品の確認を早急に実施している。この調査結果を踏まえ、厚生労働省の審議会において日本が取るべき措置について検討を行い、速やかに結論を導きたい」
 日本政府としても調査を進め、対応を急ぐ方針です。

いつもお読み頂きましてありがとうございます。

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

<参考>

抗菌石けんは安全か? 米FDAが9月に結論

大手メーカーの一部はトリクロサンの使用を中止

2016 年 2 月 19 日 07:03 JST THE WALL STREET JOURNAL

 この問いは衛生製品メーカーや研究者、環境運動家の間で持ち上がっている議論の重要な争点 だ。論争の成り行き次第では、抗菌剤を含む石けんやボディーソープ、シャワージェルを利用する米国の数百万人に影響しかねない。こうした製品を55億ドル (約6000億円)規模の市場に投入しているメーカーも同様だ。

 

 米食品医薬品局(FDA)は今年9月、特定の成分を含む抗菌石けん類が 疾病を予防する上で通常の石けん類より安全で効果的であることを実証するデータをメーカーが十分に提示しているかどうかについて、判断を下すことになって いる。仮にFDAがメーカーにとって不利な判断を下せば、メーカーは製品を見直す必要が出てくる。場合によっては製品ラベルから効能などの記述を削除する 必要が出てくる可能性もある。大手メーカーの多くは、すでに社会的な関心の高さを理由にこうした製品の見直しを行っている。

 

 抗菌石けん などに含まれる化学成分は数十年前から存在してきたものであり、幅広い種類の製品にも利用されているものだ。ただ、そうした化学成分と人間の健康との関連 性を示す確たるデータは不足している。FDAが一部の化学成分について安全かつ効果的だと最初に判断したのは1994年のことだ。だが、最も一般的に使用 されているトリクロサンには常に厳しい目が向けられてきた。FDAはこれまで一度も正式な動きには出ていないものの、複数の研究でこの成分がホルモンの働 きを妨害し、甲状腺や生殖成長、発達機能などに影響を及ぼす可能性があることが示唆されている。中には、抗菌剤を含む製品の利用が急増したことにより、長 く使用されてきた抗生物質が効かない抗生物質耐性菌が生まれていると指摘する研究報告もある。


業界と環境団体の対立

  FDAが行っている22種の化学成分を含む幅広い検証は、市場規模300億ドルの衛生製品業界と環境団体や科学者らを対立させることになった。業界は抗菌 製品が安全かつ、通常の石けんより効果的だと主張している。一方の環境団体や科学者らはそうした製品が通常の石けんより効果的と言えないばかりでなく、健 康を損ねる危険性もあり、使用を禁止するか、もしくは病院で危険な感染症との戦いに限定して使用されるべきだと主張する。

 

 両サイドともFDAに自分たちの主張の根拠となる証拠を大量に提出している。それらは互いに相反するものであるため、平均的な消費者がよく理解した上で決定を下すのは難しい。

 

  論争の焦点は1950年代に登場したトリクロサンと、60年代に登場した関連成分のトリクロカルバンだ。トリクロサンは液体ハンドソープに加え、ボディー ソープや化粧品、学校用品、台所用品などに幅広く使用されている。この成分は抗生物質が菌による感染を防いだり、治療したりするのと同じように、殺菌した り、菌を弱めたりする働きがある。だが、抗生物質は疾病治療のために処方されるのに対し、抗菌成分は健康な人に疾病の原因となる菌が拡散するのを防ぐのが 目的だ。

 

抗生物質耐性菌の出現

 

 抗生物質があまりに長い間、広く使われてきたために、多くの種類の 菌が耐性を持つようになった。FDAや科学者の一部からは、トリクロサンのように環境に長く存在し、体内に吸収される可能性のある化学成分もまた、こうし た抗生物質耐性菌の出現を助長していると懸念する声が出ている。ミネソタ州では新たな法律が制定され、トリクロサンを含むハンドソープやボディーソープな どの製品の販売は2017年1月1日から禁止されることになっている。

 

 一方、約140社が加盟する業界団体の米洗浄剤協会(ACI) は、FDAが求めている抗菌成分の安全性や効果を示すデータの要件を満たそうと動いている。同協会で技術・国際問題を担当するエグゼクティブ・バイス・プ レジデントのリチャード・セドラク氏が明らかにした。同協会はFDAに対し、トリクロサンの代替成分として3社が使用している成分――塩化ベンザルコニウ ム、塩化ベンゼトニウム、クロロキシレノール――を対象にしたルール作りを延期するよう求めている。安全性と効果に関する新たなデータを提出する時間を確 保するためだ。FDAは同協会の要請を検討中だとしている。

 

 

 だが、ACIはFDAが「安全性に関して既に大量に存在するデータを無視した」との立場をとっている。データは化学成分が皮膚についた菌の量を減らす上で有効であることと、抗菌加工されていない石けんに比べて、より効果的であることを示しているという。

 

  別の業界団体、パーソナルケア商品協議会(PCPC)とともに、ACIはトリクロサンが安全だという同協会の見解を裏付ける幅広いデータをすでに提出して いる。それは、トリクロサンが数十年間にわたり安全に使用されており、世界中で広く検証・許可され、人間に害を及ぼすとの直接的な関連性を示すデータはな い、というものだ。

 

 業界団体は、抗生物質耐性菌の出現を抗菌製品が助長しているとの見方にも反論している。彼らは、抗生物質耐性菌の出現は人間や家畜への抗生物質の過剰投与が主な原因であると複数の研究で報告されていると主張している。

 

 さらに、抗菌製品を禁止すれば一般国民を菌にさらすリスクが高まり、年間で食中毒が750万件発生し、保健衛生コストが380億ドルに膨らむと試算する。FDAの報道官はこの試算に対するコメントを控えた。

 

FDAの遅れた対応

 

  FDAは1978年、安全性と効果に関する十分なデータがないことを理由に、トリクロサンをハンドソープの成分として認めないルールを提案した。だが 1994年に、化学成分の一部は消費者向けの石けんに使用しても安全だとし、この提案を改めた。ただ、トリクロサンを含む他の成分については、追加的な データを要請し続けた。非営利団体の天然資源保護評議会(NRDC)は2010年、理由もなく対応を遅らせているとしてFDAを訴えた。

 

  その後、両者は和解し、2013年にFDAは再度ルールを提案した。トリクロサンに関する安全性と効果を裏付ける追加的なデータがFDAに提出されない限 り、消費者向けの製品には同成分は使用できないというものだ。和解調書に記載されたデータ提出の締め切りが今年9月だ。ここで消費者向けの抗菌石けんに関 する最終的なルールが決められるほか、アルコールをベースにした製品を含む消費者向けの手指殺菌剤やヘルスケア用防腐剤に関するFDAのルール作りの期限 が決められる見込みだ。

 

メーカーが受ける大きな影響

 

 FDAによる新たなルール が導入されれば、メーカーが受ける影響は大きい。FDAは新ルールによる影響は最大3億6900万ドルに及ぶ可能性があると試算する。当局は恐らく、どの 製品であれリコール(回収)の対象とはしないだろうが、新たな基準を満たさない製品を市場に出すことはできなくなるだろう。

 

 抗菌剤の入った「ダイアル石けん」を製造するヘンケルは2014年12月から、消費者用ハンドソープや泡タイプの洗顔料などでトリクロサンの含有を中止し、代わりに塩化ベンゼトニウムを使用し始めたと話す。プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)やジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)も徐々にトリクロサンの使用を止めている。両社はこの成分の安全性を示す証拠はあるものの、社会的な関心の高まりを受けて、製品の成分を変更しているという。

 

  特定の抗菌剤の使用を中止する医療グループもある。医療サービス機関カイザー・パーマネンテは病院内でのトリクロサンを含む製品の使用を禁止したほか、そ れ以外の13種の化学成分についても使用を禁止したいものとして特定した。カイザーの幹部、キャシー・ガーウィグ氏は「私たちは購買力を利用して、健康に 有害かもしれない成分を使うのは良くないというメッセージを伝えたい」と述べた。


細菌の「マグネット」、キッチンスポンジの捨て時は?

 家庭にあるスポンジは矛盾をはらんでいる。食器や調理台をきれいにするために使うのに、水や汚れを含んでいるため細菌の温床になっていることだ。 クリーブランド・クリニックのウェルネス・エンタープライズのメディカルディレクター、ロクサーヌ・スコル氏からスポンジを交換すべき時期を聞いた。

大量の細菌

スコル氏によると、おろしたての新しいスポンジにはほとんど細菌はない。だが、普通に使って2週間もすると、スポンジは家の中でも特に汚い物体に なっているかもしれない。アリゾナ大学が過去10年に発表してきた調査結果によると、スポンジ1平方インチ(6.4516平方センチ)当たり1000万の 細菌が潜んでいる恐れがあり、トイレの便座の20万倍も汚いこともあり得る。

 スコル氏は、環境科学の分野で7年を費やし、現在は予防医学の分野が専門だ。スポンジは「誰かが触ったとたんに汚染される」と話す。

隠れる場所はほぼ皆無

  ポリウレタンフォーム(発泡ポリウレタン)、セルロース、天然素材、布。スコル氏の知る限り、スポンジの種類によって細菌がずっと少ないということはな い。同氏が家で使っているのは、フォームスポンジだ。ほかに比べ、穴が小さめで均一性が高いことが多く、細菌が潜む余地が少ない。特にナイロンメッシュで 包むとそうなる。メッシュが傷んだら、スポンジを捨てる時期がきたしるしだ。

 スポンジは気温の低い冬のほうが長持ちする。だが、天候にかかわらずひと月に少なくとも2回から4回は換えたほうがいいという。

漂白よりいい方法

 スポンジを清潔にしてサルモネラ菌、大腸菌、その他有害な細菌を寄せ付けない方法はいくつかある。

 抗菌石けんとお湯である程度の効果が得られる。ただ、完全に殺菌できるほどお湯が熱いことはまれだという。

 米農務省が2007年に行った調査によると、スポンジを食洗機にかけたり、ぬらして電子レンジで60秒温めたりすると、細菌は100%近く減った。レモンジュースに浸すと37%、10倍に薄めた塩素系漂白剤では87%が死滅した。

 レンジや食洗機を使う場合、プラスチック製のメッシュや針金が溶けたり火花を散らしたりしないよう注意が必要。レンジにかける前に十分にぬらして火が出ないようにしなくてはならない。

最後に

 調理台については、スコル氏は使い捨てのペーパータオルや化学繊維を使っている。細菌だらけの台所スポンジを捨てる前に家の掃除に使うこともあるという。

 

汚れたバスタオル、どれだけ洗えば清潔か

普段使っているバスタオルや台所のタオルは、アカや汚れにまみれていて、病原菌や細菌の温床であることは間違いない。洗濯機で週1回洗濯するだけで 本当にきれいになるのだろうか。この問題に関する専門家、カリフォルニア大学バークレー校公衆衛生学部のジョン・シュワルツバーグ名誉教授が 、温水で洗ってもタオルの殺菌はできない理由や、タオルをゴミ箱に捨てるのに最適なタイミングについて解説する。

 米疾病対策センター(CDC)は、毎年、米国人の6人に1人が食品由来の病気にかかると推定している。こういった場合にはレストランが非難されることが多いものの、シュワルツバーグ氏によると、そうした食品を媒介する病原菌の大半は家庭で発生する。

  最近の複数の調査によれば、台所のタオルは細菌の宝庫で、食中毒の原因となるサルモネラ菌やカンピロバクターなどの細菌が多く存在し、その一部がそこから 調理器具や皿に移り、さらにヒトに感染する。ただ「誰もタオルが食品由来の病気の原因だと特定していない」。つまり理論的には汚れたタオルは病気につなが るが、これまでそれが立証されたことはないということだ。

 浴室で濡れて湿ったタオルには、簡単にカビや真菌が繁殖す る。ただ一度タオルが乾けばそれらは繁殖しにくくなる。だが完全に死滅するわけではなく、またタオルが濡れればすぐに繁殖を再開する。だから洗濯をさぼっ てはいけない。皮膚のかけらや汚れは顔や体を拭くたびに、タオルの繊維に張り付くのだ。

 シュワルツバーグ氏は汚れより も細菌、真菌、ウイルスなどの再感染が最大の懸念とし、家族であってもタオルの共有は行わないべきだとしている。家族の誰かに水虫やものもらいなどを持っ ている者がいれば、同じタオルを1回か2回使うだけで他の人に感染が広がる可能性がある。

 一番良いのはキッチンタオルを毎日洗って、希薄した漂白剤につけることだという専門家もいる。だが、シュワルツバーグ氏は、生の鶏肉などの食品で汚れているか、家庭の誰かに皮膚の感染症があるのでなければ非実用的で不必要だという。

 バスタオルを温水の洗濯機で洗えば衛生的にはなるが、滅菌をするわけではない。「皆が健康なら、キッチンタオルは週に数回、バスタオルなら週に1~2回で洗えば十分だ」

  細菌を殺したいのなら、洗濯機で温水と洗剤を使って洗うのが良い。それでタオルを衛生的にできるが、殺菌できるわけではない。乾燥機の温度を高くすれば細 菌の数を著しく減らすことができるが、完全にゼロにはできない。医療用の滅菌装置でなら全て死滅させることが可能だ。しかし「こうした装置は病院の手術用 にのみ使われる」とシュワルツバーグ氏は言う。

 生の鶏肉や皮膚に問題のあるゲストからの感染が疑われる場合はどうするか。希薄した漂白剤にタオルをつけるか、「単にそのタオルを捨てるべきだ」