中学生 勉強が得意になる

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高麗茶碗という価値観

2023-08-08 09:34:42 | 歴史が得意になる

高麗茶碗 画像お借りしました

わび茶では華やかな茶碗ではなく、高麗茶碗とよばれた朝鮮の雑器とされる茶碗を大事にしました。形はいびつで、生地はざらざらとしてなめらかではない。古びて使い回されたような器です。

しかし、茶人たちはこれらに名前を付けて、名器として珍重しました。

それらは織田信長、豊臣秀吉など天下人の茶会にも用いられ、拝領品などにもなり、宝物として扱われました。

豊臣秀吉の朝鮮出兵の際に朝鮮陶工が日本に連れてこられたのには、高麗茶碗へのあこがれもあったと思います。

千利休は加えて、今焼と呼ばれる新しい茶器も茶会に取り入れました。真っ黒でいびつなかたちの楽焼茶碗は、地味ではあるが、人の手になじんで茶を飲みやすい茶碗です。

ほかにも志野焼や伊賀焼など、ゆがみがあったり、すぐれた意匠の陶磁器が茶会に用いられるようになりました。

こうしたゆがみや大胆な意匠は日本の美術の価値観に新たな一面をくわえました。

楽茶碗 画像お借りしました