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自分の姿を見る

2023-11-27 08:47:51 | 日記

若い頃、私は友達に会って話すとき、面白く噓を入れることがありました。ありのままを話すより少し大げさに話した方が、自分も楽しかったし聞く側の受けも良かったのです。もちろん悪意はないつもりでしたが、そのうち噓を交えて話すことがクセになっていました。そのクセ自体が負担に感じるようになったときには、やめようと決心してもやめられなくなっていました。19歳のときに陸軍が募集する少年技術兵に志願しました。5月に志願書を出しテグにある第一陸軍病院で身体検査を受けましたが、前歯が折れていることが理由で不合格になってしまいました。何とか合格できないものかと軍医官に切に頼みましたが、「自分が辞表を出す覚悟で合格させてあげても、入隊したらすぐにばれるからだめだ」と言われました。誰でも入れる少年兵志願に落ちてしまったという現実を突きつけられ、自尊心が崩れてしまいました。「私は普通の人間にも及ばない存在だったんだ!」落ちたことでその年の5月から10月まで、自分の本当の姿を見つめる時間ができました。それまで私は自分に対して自信を持っていて、1等にはなれなくても2等か3等にはなれると思っていましたが、実際にはそんなことはありませんでした。自分がいくら荒唐無稽な考え方をしていたとしても、そんな自分を信じていたことに気付きました。そして本当の自分は、醜い心を持っている器の小さな人間であることを知りました。自分が賢くてほかの人より勝っているという自尊心がすべて崩れました。