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保護司の選任

2012-09-16 08:45:05 | 日記・エッセイ・コラム

 H24/9/15(2012/09/15)づけの読売新聞夕刊は、「保護司「発掘」へ専門職」という見出しで保護司の候補者の確保のための努力について報じている。

 保護司は受刑者及び有罪になった被告人や少年審判で保護処分に付された者などの、いわゆる社会復帰に大きい役割を果たすことを期待されている民間人である。保護司は、保護観察官ともに「保護観察」という処分の内容の実施という非常に重要な職務を負っていることは誰でも認めるところとであろう。

 具体的な事件では、保護観察を定めた判決や保護観察を内容とする保護観察決定が裁判所でなされ、更に上訴期間が経過してそれらの判決や決定が確定した後に、一定の事務手続きを経て、保護司名簿から選ばれた適切な人に保護観察がゆだねられる。確定の前に、保護観察を開始するという工夫もなされていると思う。

 この記事の核心は、上記の保護司名簿の作成に当たって人材が不足しているので、「保護司「発掘」へ専門職」を置いて活動してもらおうというのである。

 この点に関する私の考えは、保護司名簿の作成をやめることである。保護司の資格を保護司名簿への登載によって確保するという考え方を改め、対象者と近しい関係にある人の中から保護司を、裁判所の審理の過程で、保護観察所の助言を得て、裁判所が選択する方法を検討すべきではないかということである。

 保護司と対象者とは、再犯の防止に向けて互いに密接な関係を保つ必要がある。保護司名簿から選ばれた保護司と対象者との間には、いわゆる専門的関係はあっても日常的な社会的、情緒的関係は薄い。私は、専門的関係よりも、社会的、情緒的関係を重視して、人材を事件ごとに、個別的に選ぶ方がよいのではないかと思うのである。

 ここでは、細かいことまで書けないけれども、また、徹底的に問題を考えつくしているわけでもないけれども、保護司の選択基準及び資格の問題を、もっと柔軟に、対象者の再犯防止と社会復帰とを主要目的として、考えたいのである。どんなものであろうか。