今回は私自身の記憶について書く。小学2年か3年のとき、海で溺れかけた記憶である。
房総の海で波乗りをしていたとき、大波にさらわれたのである。体が海底をゴロゴロ沖の方に転がっていくのがはっきりわかった。突然寄せ波が来て私の体は浜に打ち上げられた。立ち上がると水は踝くらいの高さだった。音(波の音も)は何も聞こえず、すべてがとまっているようだった。その先の記憶は何も残っていない。不思議だったのは水をまったく飲んでなかったことである。その間どれくらいの時間がたっていたのかわからないが、呼吸を全然していなかったのである。口にも胃にも肺にも鼻にも水はなかった。
房総の海で波乗りをしていたとき、大波にさらわれたのである。体が海底をゴロゴロ沖の方に転がっていくのがはっきりわかった。突然寄せ波が来て私の体は浜に打ち上げられた。立ち上がると水は踝くらいの高さだった。音(波の音も)は何も聞こえず、すべてがとまっているようだった。その先の記憶は何も残っていない。不思議だったのは水をまったく飲んでなかったことである。その間どれくらいの時間がたっていたのかわからないが、呼吸を全然していなかったのである。口にも胃にも肺にも鼻にも水はなかった。