気の向くままに junne

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その様な人生を追及しています

'12. メダリスト71人に50万人

2012年08月21日 | ニュース

 銀座1丁目から8丁目まで、中央通りを埋め尽くした人の数・・50万人。異常とも言えるこの人だかり、一体何処から湧いてきたのでしょう?

 そもそもこのパレード、オリンピックで史上最多のメダル数を獲得した事に端を発している様ですが、大きな思惑としては別な処に在るのは見え見え。推測ですが、仕掛け人はオリンピック招致を推進している東京都だと思います。それがいいの悪いのと言うつもりは有りません。只、この50万人という数字に或る種の違和感を覚えてしまうのです。

 確か前回の東京オリンピック招致合戦の時、何故東京が落選したのかを思い出してみると、一番の理由は国民の意識の問題盛り上がりに欠けていた賛同を得てはいなかったという事が挙げられます。それがIOCの一番の判断であったと記憶しています。その大勢は今回のロンドン・オリンピックが始まった時も同様の傾向であった様に思えます。

 ところがいざ競技が始まってみると、以外にも(と言ったら選手達には大変失礼になりますが)予定外のメダルラッシュ。時差が8時間あるので注目の競技は殆ど深夜の放送。にも拘らず、日本中が(と言うのも過剰表現ですが)寝不足での観戦。ここ迄盛りあがていたの? と、意外な驚きでした。その要因の一つにはチーム・ジャパンという言葉に示された様に、団体競技での活躍が目立っていて事もあるでしょう。女子サッカー、女子バレー、体操、水泳 etc・・・。勿論個人種目もですが。

 大方の人達はこう思ったでしょう。『日本人、なかなかやるじゃない』。結果、過去最多のメダル数獲得。するとどうでしょう? 帰国選手団を総じて『凱旋帰国』とまで言われるようになりました。ここで思い出すのは去年のワールドカップを制した「なでしこ」達です。ワールドカップが始まる前は殆どの人達が知らなかったり興味を示さなかったのに、ワールドカップ・チャンピオンになったとたんに英雄扱い。一躍人気者になり、勲章まで授与されるに至りました。人の気持ちの何と移ろいやすいものか。このオリンピック後の人々の動向も、同じ様なものでしょう。もしもメダル数が少なかったらそれでもパレードをしたでしょうか? 50万人もの人達が銀座を埋め尽くしたでしょうか

 危惧するのは正にそこに在るのです。パレードを仕掛けたのは'20のオリンピック招致を切に願う東京都でしょう。しかし、次回開催は‘16なのです。つまり、もし次回今回と同程度の結果がもたらされなければ、国民の支持はまた急降下してしまうでしょう。そうなったとしてもやっぱりパレードはするのでしょうか? 私はパレードを否定しているのではありません。ただ、何の為にやるのか、その目算が狂った時にはどうするのか、熟慮すべきであると言いたいのです。決して一過性のお祭りで済ませない為にも。 

 国も東京都も、そして国民も、そこをよく考えて選手たちを見守り、応援していかないと、東京招致はまた一歩遠退いて行く事になりかねません。その様子を世界は、IOCは見ているのですから。

 それにしても50万人、よくもまあ湧いてきたものですね。物珍しさで集まって来た人達も結構いたでしょう。となると、本当に(?)応援している人達って、どのくらいなのでしょうね? 

 まだまだ現役を続ける選手達に一言。周囲の取り巻き連中やメディアに踊らされる事無く、自分と記録への道を突き進んで行って下さい。また、現役を退かれる選手の方達どうもお疲れ様でした


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