ロンドン行きの最後の切符を賭けた最後の試合、2セットを獲ってフルセットに持ち込めば何とか目的が叶うとはいえ、決して譲れない試合であった筈。スターティング・メンバーを見た時に「ああ、叶わぬ夢であったのか・・・」と思いました。これが最後の試合だという逼迫性が感じられなかったからです。既にロンドン行きが決まっていての消化試合だったら、それでも良かったのかもしれません。最後の最後迄調子の良い選手を起用せず、もはや足手まといと言う他ない江畑を使い続けているのですから、観ている方としては応援の声よりもタメ息ばかりです。
そんな中でここにきて「あっ」と言わせたのが荒木でした。今まで眠っていた火山が大爆発した様に、湿りがちだったチームの中で一人気を吐いての大暴れ。前から言っていた通り、荒木に関しては調子の出来しだい・・・というのが見事にはまった様でした。その意味ではこの日一番期待に応えてくれました。しかしチーム全体を見てみると、流れは日本には有りませんでした。
木村沙織は徹底的に厳しくマークをされ、最後の力を振り絞ってのプレイ。見る限り満身創痍の様でとても痛々しく思える程でした。それでもエースの自覚からか、最後迄頑張っていたのは流石です。
竹下佳江選手はどことなく苛立っていた様にも見えました。誰にトスを上げても、なかなか決めてもらえず、トスの出しどころに悩んでいた節が有り有でした。そうでなくとも竹下選手の場合は佐野選手と共に、レシーブのフォローにも体を酷使しているのですから、心身共に或る種極限まで達していたのかもしれません。いつものスーパー・セーブもあまり見られませんでした。
それでも平井香菜子や新鍋理沙は頑張っていましたね。『My Name Is Risa』の新鍋理沙は神出鬼没で思わぬところでのナイス・プレイが光っていました。遅咲きの平井選手は最終戦の先発という事も有ったのでしょうか、今まで以上の動きを見せてくれました。
相手はヨーロッパ・チャンピオンのセルビア。とは言え勝てない相手ではなかった筈。フルセットに迄縺れ込んでしっまたものの、勝機が無かったわけではありませんでした。考えたくはない事ですが、第一・第三セッットの2セットを奪った事で気が緩んだのでしょうか。この時点でロンドン行きの切符を手中にしたのですから。しかしスポーツ選手ならそこで手を抜く事は有り得ないでしょう。やはり何かが狂い始めていたとしか思えませんが、それは本人達にしか判らない事。ただ、これだけは言えると思います。チーム内に何か不協和音の様なものが存在していたのではないか・・・という事です。であるとするならば、その要因は真鍋監督であり江畑であったのでしょう。チグハグなチームワークの乱れがその辺りに在った様に思えて仕方ありません。
それにしても第三セットの25点目のRisaのスパイクは見事でした。まさか彼女が決めてくれるとは少々意外な感も有りましたが、この大会を通して少しずつ進化しているのが窺われるシーンでした。先行き心強さを感じられます。
辛うじてロンドンへは行ける事になった試合ですが、迫田さおり・山口舞・狩野舞子を主力として起用していれば、もっと楽に勝てた試合であった筈。ロンドンでは是非ともそうなっていて欲しいものです。それから今回12人に漏れた5人の中から、(体調次第ですが)井上香織・大友愛の二人の選手が選ばれたら、完璧・日本バレー史上最強のチームになると信じてやみません。・・・が、あの真鍋監督はその選択肢はきっと選ばないでしょう。もし江畑を捨て切れないのなら、日本のメダルは既にその瞬間から無いもの・・・という事になるでしょう。しかしそれでも全員バレーで何とかして欲しいものです。
あと二か月。チームの皆さん、練習に励みながらも故障の無い様に、万全の状態を作っておいて、本番に臨んで下さい。応援しています。
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