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『孤島パズル』 有栖川有栖

2021年04月28日 21時27分00秒 | ■読書
「有栖川有栖」の長篇ミステリ小説『孤島パズル(英題:The Island Puzzle)』を読みました。


虹果て村の秘密に続き「有栖川有栖」の作品です。

-----story-------------
英都大学推理研初の女性会員「マリア」と共に南海の孤島へ赴いた「江神部長」「アリス」
島に点在するモアイ像のパズルを解けば時価数億円のダイヤが手に入るとあって、早速宝捜しを始める三人。
折悪しく嵐となった夜、滞在客のふたりが凶弾に斃れる。
救援を呼ぼうにも無線機が破壊され、絶海の孤島に取り残された「アリス」たちを更なる悲劇が襲う!
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1989年(平成元年)に発表された「学生アリスシリーズ」の長篇第2作目にあたる作品、、、

東西ミステリーベスト100で、日本編で第95位ランクインしている作品です。

 ■序章 パズラー
 ■第一章 ジグソー・ピース
 ■第二章 密室パズル
 ■第三章 自転車パズル
 ■第四章 モアイパズル
 ■第五章 自殺パズル
 ■読者への挑戦
 ■第六章 ジグソーパズル
 ■エピローグ
 ■あとがき
 ■解説 光原百合


英都大学推理小説研究会の新入部員「有馬麻里亜(マリア)」の伯父「竜一」の別荘・望楼荘がある南の島・嘉敷島のどこかに、「マリア」の祖父「鉄之助」が遺した時価5億円相当のダイヤモンドが眠っており、その隠し場所を示す手がかりは、宝の地図と「鉄之助」の遺言状に記された「進化するパズルを解いたものがダイヤモンドの相続人となる」という言葉だけだという… 「マリア」から別荘に誘われた「江神二郎」「有栖川有栖(アリス)」は、宝捜しを兼ねて1週間のバカンスを楽しみに島を訪れる、、、

南の島での夏休みを楽しく過ごす3人だったが、2日目、折り悪しく接近してきた台風のため全員が別荘で待機していた夜、「竜一」の義兄「牧原完吾」と、「完吾」の娘「須磨子」がライフルで撃たれて殺される… ライフルは室内に見つからず、ドアには掛け金が掛かり窓は施錠された状態の密室であった。

しかも無線機が壊され、連絡船もあと3日間は来ない絶海の孤島という閉鎖状況の中、4日目、望楼荘がある満ち潮岬と湾を挟んで向かいの引き潮岬にある魚楽荘で、画家の「平川」がライフルで撃たれて殺されているのが発見される… そして、5日目に遺書を遺した「有馬和人」の死体が発見される、、、

「アリス」たち一行は、この連続殺人の謎に挑み… 哀しい真相を明らかにする。


嵐で陸と断絶した孤島が舞台となるクローズドサークル物に密室殺人が絡み、本格ミステリ好きにとってはたまらない舞台設定… そこにパズルや精神ミステリ色も加わり、ワクワクドキドキの展開、、、

どんでん返しはないですが、本格ミステリの面白さがギュッと詰まっていたし、動機やトリック、謎解きにも納得感があったので、むっちゃ愉しめました… 引き続き、「有栖川有栖」の作品を読んでみようと思います。



以下、主な登場人物です。

「有馬麻里亜(マリア)」
 英都大学法学部2回生

「有馬鉄之助」
 マリアの祖父

「有馬竜一」
 マリアの伯父

「有馬英人」
 竜一の長男

「有馬礼子」
 竜一の養女

「有馬和人」
 竜一の二男

「牧原完吾」
 竜一の義兄

「牧原須磨子」
 完吾の娘

「牧原純二」
 須磨子の夫

「犬飼敏之」
 竜一の異母弟

「犬飼里美」
 敏之の妻

「園部祐作」
 医師

「平川至」
 画家

「江神二郎」
 英都大学文学部4回生

「有栖川有栖(アリス)」
 英都大学法学部2回生



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