「中町信」の長篇ミステリ小説『模倣の殺意(英題:The Plagiarized Fugue)』を読みました。
「有栖川有栖」の作品に続き、国内のミステリ作品です。
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●「鮎川哲也氏」推薦――「中町信氏は本格物の技巧を身につけた数少ない新人の一人で(中略)この長編第一作においても、たとえば探偵役の男女が疑惑の人物をチェックしていく過程に、テクニックが縦横に発揮されている」
7月7日午後7時、服毒死を遂げた新進作家、「坂井正夫」。
その死は自殺として処理されるが、親しかった編集者の「中田秋子」は、彼の部屋で行きあわせた女性の存在が気になり、独自に調査を始める。
一方、ルポライターの「津久見伸助」は、「坂井」の死を記事にするよう雑誌社から依頼され調べを進めるうちに盗作疑惑に直面し、確執のあった編集者を追及していく。
著者が絶対の自信を持って仕掛ける超絶のトリック。
デビュー長編『新人賞殺人事件』の改稿決定版!
初版あとがき・創元推理文庫版あとがき=「中町信」/解説=「濱中利信」
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1971年(昭和46年)に第17回江戸川乱歩賞の最終候補作に選ばれた『そして死が訪れる』を、1972年(昭和47年)に『模倣の殺意』と改題して雑誌『推理』に連載… その後、単行本化や文庫化の際、さらに改題され『新人賞殺人事件』、『新人文学賞殺人事件』とタイトルが変更となり、2004年(平成16年)に『模倣の殺意』に改題された作品、、、
「中町信」の作品って、改題されている作品が多いようですが、4つもタイトルを持つ作品は、さすがに本作品のみのようですね。
■プロローグ
■第一部 事件
■第二部 追及
■第三部 展開
■第四部 真相
■エピローグ
■初版あとがき
■創元推理文庫版あとがき
■解説 濱中利信
7月7日の午後7時、新進作家「坂井正夫」が青酸カリによる服毒死を遂げた… 遺書はなかったが、世を儚んでの自殺として処理された、、、
「坂井」に編集雑務を頼んでいた医学書系の出版社に勤める「中田秋子」は、彼の部屋で偶然行きあわせた「遠賀野律子」の存在が気になり、独自に調査を始める… 一方、ルポライターの「津久見伸助」は、同人誌仲間だった「坂井」の死を記事にするよう雑誌社の編集員「唐草太一」から依頼され、調べを進める内に、「坂井」がようやくの思いで発表にこぎつけた受賞後第1作の『七月七日午後七時の死』が、「秋子」父親で有名作家「瀬川恒太郎」の短編『明日に死ねたら』の盗作である疑惑が持ち上がり、「坂井」と確執のあった編集者「柳沢邦夫」を追及していく……。
密室、アリバイ、盗作… 様々な要素を絡め、時間のズレや別々な人物を同一人物と思い込ませることにより読者を巧くミスリードさせる展開、、、
叙述トリックの作品だと知って読んでいるので違和感はなかったし、心地よくミスリードさせられる展開は嫌いじゃないので、個人的には愉しめましたが… 読者によっては好き/嫌いがはっきり分かれる作品でしょうねー アンフェアって感じる読者もいるでしょうけど、読んでいるうちに時間のズレには何となく気付くし、それに気付くことにより、「中田秋子」と「津久見伸助」が追っている人物は別人じゃないかということにも気付く機会はあるので、個人的には面白く読めたと思います。
「有栖川有栖」の作品に続き、国内のミステリ作品です。
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●「鮎川哲也氏」推薦――「中町信氏は本格物の技巧を身につけた数少ない新人の一人で(中略)この長編第一作においても、たとえば探偵役の男女が疑惑の人物をチェックしていく過程に、テクニックが縦横に発揮されている」
7月7日午後7時、服毒死を遂げた新進作家、「坂井正夫」。
その死は自殺として処理されるが、親しかった編集者の「中田秋子」は、彼の部屋で行きあわせた女性の存在が気になり、独自に調査を始める。
一方、ルポライターの「津久見伸助」は、「坂井」の死を記事にするよう雑誌社から依頼され調べを進めるうちに盗作疑惑に直面し、確執のあった編集者を追及していく。
著者が絶対の自信を持って仕掛ける超絶のトリック。
デビュー長編『新人賞殺人事件』の改稿決定版!
初版あとがき・創元推理文庫版あとがき=「中町信」/解説=「濱中利信」
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1971年(昭和46年)に第17回江戸川乱歩賞の最終候補作に選ばれた『そして死が訪れる』を、1972年(昭和47年)に『模倣の殺意』と改題して雑誌『推理』に連載… その後、単行本化や文庫化の際、さらに改題され『新人賞殺人事件』、『新人文学賞殺人事件』とタイトルが変更となり、2004年(平成16年)に『模倣の殺意』に改題された作品、、、
「中町信」の作品って、改題されている作品が多いようですが、4つもタイトルを持つ作品は、さすがに本作品のみのようですね。
■プロローグ
■第一部 事件
■第二部 追及
■第三部 展開
■第四部 真相
■エピローグ
■初版あとがき
■創元推理文庫版あとがき
■解説 濱中利信
7月7日の午後7時、新進作家「坂井正夫」が青酸カリによる服毒死を遂げた… 遺書はなかったが、世を儚んでの自殺として処理された、、、
「坂井」に編集雑務を頼んでいた医学書系の出版社に勤める「中田秋子」は、彼の部屋で偶然行きあわせた「遠賀野律子」の存在が気になり、独自に調査を始める… 一方、ルポライターの「津久見伸助」は、同人誌仲間だった「坂井」の死を記事にするよう雑誌社の編集員「唐草太一」から依頼され、調べを進める内に、「坂井」がようやくの思いで発表にこぎつけた受賞後第1作の『七月七日午後七時の死』が、「秋子」父親で有名作家「瀬川恒太郎」の短編『明日に死ねたら』の盗作である疑惑が持ち上がり、「坂井」と確執のあった編集者「柳沢邦夫」を追及していく……。
密室、アリバイ、盗作… 様々な要素を絡め、時間のズレや別々な人物を同一人物と思い込ませることにより読者を巧くミスリードさせる展開、、、
叙述トリックの作品だと知って読んでいるので違和感はなかったし、心地よくミスリードさせられる展開は嫌いじゃないので、個人的には愉しめましたが… 読者によっては好き/嫌いがはっきり分かれる作品でしょうねー アンフェアって感じる読者もいるでしょうけど、読んでいるうちに時間のズレには何となく気付くし、それに気付くことにより、「中田秋子」と「津久見伸助」が追っている人物は別人じゃないかということにも気付く機会はあるので、個人的には面白く読めたと思います。
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