大山誠一郎の連作ミステリ作品『記憶の中の誘拐 赤い博物館』を読みました。
『赤い博物館』に続き、大山誠一郎の作品です。
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緋色冴子シリーズ第二弾。文庫オリジナルで登場!
赤い博物館こと犯罪資料館に勤める緋色冴子が、過去の事件の遺留品や資料を元に、未解決事件に挑むシリーズ第二弾。
文庫オリジナル。
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2016年(平成28年)から2021年(令和3年)にかけて文藝春秋の雑誌『別冊文藝春秋』、『オール讀物』に掲載された後、2022年(令和4年)に刊行された作品、、、
捜査中に大失態を犯してしまい警視庁捜査一課から警視庁付属犯罪資料館・通称「赤い博物館」に左遷された寺田聡巡査部長が、いつも無表情でコミュニケーション能力皆無といういわくつきの美女で、ずば抜けた推理力をもつ赤い博物館館長の緋色冴子とともに、過去の事件の遺留品や資料を元に、未解決事件(コールドケース)の再捜査を行い解決するシリーズの第2作で、以下の5篇が収録されています。
■夕暮れの屋上で
■連火
■死を十で割る
■孤独な容疑者
■記憶の中の誘拐
■解説 佳多山大地
未解決事件などの捜査書類を収蔵する通称“赤い博物館”の館長・緋色冴子……遺留品や手掛りを元に、ずば抜けた推理力で事件を幾つも解決してきた、、、
ある日、部下の寺田から相談されたのは、26年前に起きた奇妙な誘拐事件……犯人と目されたのはその子の親だったようで―表題作他、予測不可能なミステリ全5篇。
本作品も面白かったですねー 正確な観察力や聞き取りが優秀な元警視庁捜査一課の刑事で助手の寺田聡が情報を収集し、優秀なキャリアでありながらエリートコースから外れ犯罪資料館の館長を長年務め類稀な推理力を持つ緋色冴子……このコンビが未解決事件(コールドケース)の真相を暴くという展開が愉しめました、、、
前作では勤務先である犯罪資料館から一歩も出ずに事件を解決する安楽椅子探偵(アームチェア・ディテクティブ)を決め込んでいた緋色冴子が、意外や本作品では“頼れる助手”寺田聡とともに再捜査の聞き込みや容疑者との直接対決の場に赴くなど行動に変化があるのも新鮮でしたね……5篇とも面白かったのですが、あえて言うなら特に印象に残ったのは、
23年前、校舎の屋上で2年生の女子高生が殺害された……彼女は、その直前に「先輩」への募る想いをに告白していたが、彼女を殺した「先輩」とは誰なのかを推理する『夕暮れの屋上で』、
24年前に東京都西部地域で連続して起きた放火事件……神出鬼没の放火魔は、標的にした住宅は跡形なく燃やしても、火をつけてすぐ「火事だ。逃げろ」と電話を掛けて死人は出さないように配慮していたのだが、その目的は何で、放火魔は誰なのかを推理する『連火』、
15年前、赤羽の河川敷で起きた、10個の部位に切断されたバラバラ殺人事件! そして、何の因果か被害者の妻は、夫の死体発見の前日、電車に飛び込んで非業の死を遂げていた……死体をバラバラにした理由探しと殺人犯は誰なのかを推理する『死を十で割る』、
の3篇かな……緋色冴子は証拠品の声を聴き、当時の関係者に新たな問いを放って真相を見抜く展開が愉しめましたね。
過去の事件という枠組みと周到な伏線を活かしつつ、意外な真相を読者に気付かせずに示す技量は抜群でしたねー もっと、もっとシリーズ作品を読みたいところですが、現時点で刊行されている作品は2作品のみのようです……続篇を期待しています。
『赤い博物館』に続き、大山誠一郎の作品です。
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緋色冴子シリーズ第二弾。文庫オリジナルで登場!
赤い博物館こと犯罪資料館に勤める緋色冴子が、過去の事件の遺留品や資料を元に、未解決事件に挑むシリーズ第二弾。
文庫オリジナル。
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2016年(平成28年)から2021年(令和3年)にかけて文藝春秋の雑誌『別冊文藝春秋』、『オール讀物』に掲載された後、2022年(令和4年)に刊行された作品、、、
捜査中に大失態を犯してしまい警視庁捜査一課から警視庁付属犯罪資料館・通称「赤い博物館」に左遷された寺田聡巡査部長が、いつも無表情でコミュニケーション能力皆無といういわくつきの美女で、ずば抜けた推理力をもつ赤い博物館館長の緋色冴子とともに、過去の事件の遺留品や資料を元に、未解決事件(コールドケース)の再捜査を行い解決するシリーズの第2作で、以下の5篇が収録されています。
■夕暮れの屋上で
■連火
■死を十で割る
■孤独な容疑者
■記憶の中の誘拐
■解説 佳多山大地
未解決事件などの捜査書類を収蔵する通称“赤い博物館”の館長・緋色冴子……遺留品や手掛りを元に、ずば抜けた推理力で事件を幾つも解決してきた、、、
ある日、部下の寺田から相談されたのは、26年前に起きた奇妙な誘拐事件……犯人と目されたのはその子の親だったようで―表題作他、予測不可能なミステリ全5篇。
本作品も面白かったですねー 正確な観察力や聞き取りが優秀な元警視庁捜査一課の刑事で助手の寺田聡が情報を収集し、優秀なキャリアでありながらエリートコースから外れ犯罪資料館の館長を長年務め類稀な推理力を持つ緋色冴子……このコンビが未解決事件(コールドケース)の真相を暴くという展開が愉しめました、、、
前作では勤務先である犯罪資料館から一歩も出ずに事件を解決する安楽椅子探偵(アームチェア・ディテクティブ)を決め込んでいた緋色冴子が、意外や本作品では“頼れる助手”寺田聡とともに再捜査の聞き込みや容疑者との直接対決の場に赴くなど行動に変化があるのも新鮮でしたね……5篇とも面白かったのですが、あえて言うなら特に印象に残ったのは、
23年前、校舎の屋上で2年生の女子高生が殺害された……彼女は、その直前に「先輩」への募る想いをに告白していたが、彼女を殺した「先輩」とは誰なのかを推理する『夕暮れの屋上で』、
24年前に東京都西部地域で連続して起きた放火事件……神出鬼没の放火魔は、標的にした住宅は跡形なく燃やしても、火をつけてすぐ「火事だ。逃げろ」と電話を掛けて死人は出さないように配慮していたのだが、その目的は何で、放火魔は誰なのかを推理する『連火』、
15年前、赤羽の河川敷で起きた、10個の部位に切断されたバラバラ殺人事件! そして、何の因果か被害者の妻は、夫の死体発見の前日、電車に飛び込んで非業の死を遂げていた……死体をバラバラにした理由探しと殺人犯は誰なのかを推理する『死を十で割る』、
の3篇かな……緋色冴子は証拠品の声を聴き、当時の関係者に新たな問いを放って真相を見抜く展開が愉しめましたね。
過去の事件という枠組みと周到な伏線を活かしつつ、意外な真相を読者に気付かせずに示す技量は抜群でしたねー もっと、もっとシリーズ作品を読みたいところですが、現時点で刊行されている作品は2作品のみのようです……続篇を期待しています。
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