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『ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~』 三上延

2024年11月15日 21時59分27秒 | ■読書
三上延の連作ミステリ作品集『ビブリア古書堂の事件手帖3 ~栞子さんと消えない絆~』を読みました。
『ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~』、『ビブリア古書堂の事件手帖2 ~栞子さんと謎めく日常~』に続き、三上延の作品です。

-----story-------------
ミリオンセラー達成の大人気ビブリオミステリ!

鎌倉の片隅にあるビブリア古書堂は、その佇まいに似合わず様々な客が訪れる。すっかり常連となった賑やかなあの人や、困惑するような珍客も。
人々は懐かしい本に想いを込める。それらは思いもせぬ人と人の絆を表出させることも。
美しき女店主は頁をめくるように、古書に秘められたその「言葉」を読み取っていき ──。 
彼女と無骨な青年店員が、妙なる絆を目の当たりにしたとき思うのは?
絆はとても近いところにもあるのかもしれない。
あるいはこの二人にも。これは“古書と絆”の物語。
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2012年(平成24年)に刊行された作品……古書に関して並外れた知識を持つが、極度の人見知りである美貌の古本屋店主・篠川栞子が、客が持ち込む古書にまつわる謎を解いていくシリーズ『ビブリア古書堂の事件手帖』の第4作です。

 ■プロローグ  『王さまのみみはロバのみみ』(ポプラ社)・Ⅰ
 ■第一話 ロバート・F・ヤング『たんぽぽ娘』(集英社文庫)
 ■第二話  『タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの』
 ■第三話 宮澤賢治『春と修羅』(關根書店)
 ■エピローグ  『王さまのみみはロバのみみ』(ポプラ社)・Ⅱ

五浦大輔と篠川栞子の、お互いに不器用で、どこかギクシャクした感じの距離感に好感を持ちながら読みました……ちょっとずつですが、お互いの気持ちが近付いてきた印象ですね。

大輔と栞子は古本業者による交換会に出向き、滝野ブックスの滝野が出品していた絶版文庫に入札するが、僅差でヒトリ書房の井上に落札されてしまう……翌日、絶版文庫から『たんぽぽ娘』がなくなっていることが分かり、ビブリア古書堂に来店した井上は、栞子の私物の『たんぽぽ娘』を盗んだものだと決めつけ、事件が解決するまで預かると本を持ち去るが、栞子は滝野に交換会での出来事を説明し、盗まれた本を取り戻す『第一話 ロバート・F・ヤング『たんぽぽ娘』(集英社文庫)』、

大輔と栞子は、坂口しのぶから、子どもの頃に読んだ題名も著者も出版社も分からないがタヌキとワニと犬が出てくる西洋を舞台にした絵本のようなものを探して欲しいと依頼される……その本は栞子にも見当がつかなかったが、ひょうんなことから本が特定され、栞子はしのぶがなぜこの時に子どもの頃の本を求めたかを言い当てる『第二話  『タヌキとワニと犬が出てくる、絵本みたいなの』』、

栞子は、母・智恵子と同級生だった玉岡聡子から、亡父が所有していた宮沢賢治『春と修羅』の初版本2冊のうち後から入手した状態の悪い本が盗まれので取り返してほしいと依頼される……聡子は、遺言通りに蔵書を父親の母校に寄贈しようしたが、兄夫婦が売却を要求したことから口論となり、2人が去った後に本が無くなっており、栞子は兄夫婦とその息子に会って話し、穏便に本を取り戻す『第三話 宮澤賢治『春と修羅』(關根書店)』、

全篇を通じて、栞子の母・智恵子の影がちらつく展開なのですが、その母に関する『クラクラ日記』に隠された秘密や妹・文香の意外な行動が明らかになる『プロローグ  『王さまのみみはロバのみみ』(ポプラ社)・Ⅰ』と『エピローグ  『王さまのみみはロバのみみ』(ポプラ社)・Ⅱ』、

この先、どうなるんだろう? 気になるところで終わっちゃいました……この続き、気になりますねー 機会があれば続篇を読んでみたいですね。

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