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『月の夜は暗く』 アンドレアス・グルーバー(著), 酒寄進一(翻訳)

2021年09月17日 21時46分00秒 | ■読書
オーストリアの作家「アンドレアス・グルーバー」の長篇ミステリ作品『月の夜は暗く(原題:Todesfrist)』を読みました。


ここのところドイツミステリが続いていましたが、今回は同じドイツ語圏のオーストリアミステリです、、、

「アンドレアス・グルーバー」の作品は、約2年振りで3作品目ですね。

-----story-------------
「母さんが誘拐された」ミュンヘン市警の捜査官「ザビーネ」は、父から知らせを受ける。
母親は見つかった。
大聖堂で、パイプオルガンの脚にくくりつけられて。
遺体の脇にはインクの缶。口にはホース、その先には漏斗が。
処刑か、なにかの見立てか。
「ザビーネ」は連邦刑事局の腕利き変人分析官と共に犯人を追う。
そして浮かび上がったのは、別々の都市で奇妙な殺され方をした女性たちの事件だった。
『夏を殺す少女』の著者が童謡殺人に挑む。
訳者あとがき=「酒寄進一」
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2012年(平成24年)に刊行された、ミュンヘンの女性刑事「ザビーネ・ネーメス」とドイツ連邦刑事局の事件分析官「マールテン・S・スナイデル」を主人公としたシリーズの第1作です。

 ■プロローグ
 ■第一部 二ヶ月後 五月二十二日日曜日から五月二十三日日曜日
 ■第二部 五月二十四日火曜日
 ■第三部 五月二十五日水曜日
 ■エピローグ
 ■訳者あとがき


母が誘拐され殺された… 遺体は大聖堂のパイプオルガンの演奏台にくくりつけられ、脇にはインクのバケツ、口にはホース、その先には漏斗が、、、

容疑者にされた父の疑いを晴らすべく、ミュンヘン市警の捜査官「ザビーネ・ネーメス」は腕利き変人分析官「マールテン・S・スナイデル」と犯人を追う… 浮かんできたのは、別々の都市の聖堂で、同様に奇妙な殺され方をした女性たちの事件だった。


ドイツで有名な絵本『もじゃもじゃペーター』を見立てた猟奇殺人事件(凄惨で残虐な殺害、虐待シーンは、想像力オフで読む必要あり)を企てるサイコパスを探し当てて、追い詰めるのは、「マールテン・S・スナイデル」「ザビーネ・ネーメス」の凸凹コンビ… 偏屈で高圧的、マリファナを嗜み、本の万引きがライフワークという変人「マールテン・S・スナイデル」と、がむしゃらで事件解決のためなら規則も無視して突き進む「ザビーネ・ネーメス」のコンビが絶妙ですねー 

「アンドレアス・グルーバー」は相変わらず巧い… 序盤から物語にぐいぐい惹きつけられて、ラストに向けての怒涛の展開は読み応え十分、、、

掛け値なしに愉しめるサスペンス作品でしたねー この凸凹コンビを主人公とした物語は、本国では続篇が刊行されているようですが、日本語に翻訳されていないようなんですよね… 翻訳される日を心待ちにしています。



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