※5)JRAのデータ分析の記述にミスがありました(ジョバンニ ⇒ エリキング)
昨日の桜花賞は雨中のレースとなりましたが、エンブロイダリーがアルマヴェローチェに競り勝って牝馬一冠目を獲得。鞍上のモレイラ騎手は去年のステレンボッシュに続いての連覇となりました(さすがマジックマン、大一番に強いですね)。レースは①人気のエリカエクスプレスが先行して、そのままぶっちぎる勢いでしたが、さすがに雨で馬場が緩くて最後は脚が上がりましたかね。馬券の方は、この日の枠連の動きは258枠が強めに出ていたので、朝予想どおり迷わずアルマヴェローチェ中軸で買って、一応当たりになりました。もう少し下位人気馬にも頑張ってほしかったところですが、まあ次に期待しましょう。上位2頭がダイワメジャーの血脈なので、このままオークスに進んで人気になるとすると、次は一波乱ある気がします。なお、結果は以下のとおりでした。
*〇数字は単勝人気順、□数字は枠人気順= はウラ人気、◎〇▲△の左は当日の朝(あるいはライヴ)予想、右は週中の予想、数字は追い切り評価の平均値: は最上位
阪神11R 桜花賞 3歳牝馬GⅠ
1着 エンブロイダリー ③3⃣ △ △ 4.2
2着 アルテヴェローチェ ②1⃣ ◎ △ 4.7
3着 リンクスティップ ④5⃣ 〇 ▲ 4.1
*朝予想◎アルテヴェローチェ2着=的中/週中予想◎エリカエクスプレス5着
さて、次の日曜は3歳牡馬の一冠目、皐月賞です。強そうな2頭、クロワデュノールとエリキングがともにトライアルを使わず、ぶっつけで臨んで来ます。この2頭で決まるのか、それとも伏兵の台頭があるのか、過去10年の傾向などから探ってみようと思います。
1)持ち時計上位
去年のジャスティンミラノの勝ち時計1分57秒1(上がり34.7)は、従来の記録を0.7秒も縮める超高速のレコードでした。馬場や展開次第では56秒台突入もあり得ると思いますが、良馬場なら2分を切るのは確実でしょう。今回の出走メンバーの持ち時計上位は以下のとおりです(〇数字は単勝人気順)。
<2000>
ヴィンセンシオ 11/30中山 葉牡丹賞 ③1着 1分58秒8 34.7
ジョバンニ 03/22阪神 若葉S ①1着 1分59秒0 34.4
ローランドバローズ 03/22阪神 若葉S ⑤2着 1分59秒0 34.5
ニシノエージェント 01/19中山 京成杯 ⑪1着 1分59秒9 35.4
ドラゴンブースト 01/19中山 京成杯 ⑦2着 2分00秒0 36.0
ミュージアムマイル 11/10京都 黄菊賞 ①1着 2分00秒0 33.7
※クロワデュノール 12/28中山 ホープフルS ①1着 2分00秒5 34.9
アロヒアリイ 01/06中山 1勝クラス ①2着 2分00秒8 35.7
エリキング 11/23京都 京都2歳S ①1着 2分00秒9 34.2
フクノブルーレイク 02/22東京 フリージア賞 ③3着 2分00秒9 34.1
<1800>
*マスカレードボール 10/19東京 アイビーS ③1着 1分45秒8 33.4
ピコチャンブラック 10/19東京 アイビーS ①2着 1分46秒0 33.9
*マスカレードボール 02/16東京 共同通信杯 ①1着 1分46秒0 33.7
※クロワデュノール 11/16東京 東スポ2歳S ①1着 1分46秒8 33.3
サトノシャイニング 11/16東京 東スポ2歳S ③2着 1分46秒9 33.5
参考までに去年(2024年)の上位3頭の前走は以下のとおりです。
1⃣ジャスティンミラノ 02/11東京 共同通信杯 ④1着 1分48秒0 32.6
2⃣コスモキュランダ 03/03中山 弥生賞 ⑥1着 1分59秒8 34.9
3⃣ジャンタルマンタル 02/11東京 共同通信杯 ①2着 1分48秒2 32.6
実績的にはクロワデュノールとエリキングに、ジョバンニ、サトノシャイニングあたりが上位ですが、芝2000の持ち時計の最上位はヴィンセンシオで、この馬は弥生賞を走って2着でした。稍重のレースでしたので、勝ったファウストラーゼンほか、このレースの上位組をどう評価するか。あとは芝1800ながら、時計的には去年のジャスティンミラノに匹敵するマスカレードボールも相応の評価が必要と思います。あとは京成杯を勝ったニシノエージェントでしょうか。クロワとエリキングの二強で盤石と言えるほど、両馬が他馬を引き離しているかどうかはやや疑問です。伏兵台頭の余地も十分あるのではないか。
2)前走(ステップ)と間隔
※( )内は今回該当する馬で、〇数字は単勝人気順
〇共同通信杯 9頭(マスカレードボール①1着 カラマティアノス⑥2着)
〇弥生賞D記念 7頭(ファウストラーゼン⑦1着 ヴィンセンシオ②2着
アロヒアリイ⑤3着 ミュージアムマイル①4着
ジュタ④10着)
〇スプリングS 4頭(ピコチャンブラック②1着 フクノブルーレイク⑦2着
キングスコール①3着 マテンロウバローズ④4着ほか)
〇ホープフルS 2頭(クロワデュノール①1着 マジックサンズ②16着)
ローテーションは、上の通り中8週の共同通信杯組がダントツで、続いて中5週の弥生賞、中3週のスプリングSの順です。中5ヶ月で2着したイクイノックスの例もありますが、全体的には中2ヶ月以内の馬が8割ですので、間隔を空けない方が好ましいのは確かです。「二強」はどうなるでしょうか。
3)血統
概して母系のノーザンダンサー系が好走する傾向です。該当するのは5頭です。父系ではファウストラーゼンも該当しますが……。
※サンデー系= 、ノーザンダンサー系= 、ミスプロ系= 、
ナスルーラ系= 、ロベルト系=
・アスクシュタイン :父ドゥラメンテ(キングカメハメハ)/母父Bellamy Road(Danzig系)
・エリキング :父キズナ(ディープインパクト)/母父High Chaparral(Sadler's Wells)
・キングスコール :父ドゥラメンテ(キングカメハメハ)/母父Frankel(Sadler's Wells系)
・クロワデュノール :父キタサンブラック(ブラックタイド)/母父Cape Cross(Danzig系)
・ジョバンニ :父エピファネイア(シンボリクリスエス)/母父Foot steps in the sand(Storm Bird系)4)JRAホームページのデータ分析
JRAのホームページのデータ分析で強調されている点は以下のとおりです。
① 2018年を最後に近年は上位人気馬同士の決着多い
② 重賞勝ち馬が活躍:複勝率29.1%
③ 前走重賞勝ちに要注目:複勝率39.2%
④ 3着以下に敗れた経験のない馬が優勢:複勝率30.8%
特に無敗馬は複勝率44.0%
⑤ 優勝馬はトライアル戦以外の重賞2着以内から出る傾向
浮上するのはクロワデュノールとジョバンニエリキングにサトノシャイニングが続くといったところです。ジョバンニは前走が重賞でないのがややマイナスです。
5)結 論
「二強」対決の様相ですが、ジョバンニを物差しにすると、ホープフルSで0.3秒差をつけたクロワデュノールの方が少し優勢で、二番手がエリキングでしょうか。おそらく人気もこの順でしょう。一角崩しはサトノシャイニングで、調子次第では逆転まで見込めます。あとは共同通信杯勝ちのマスカレードボールと弥生賞組からは勝ったファウストラーゼンよりも3着のアロヒアリイと、あと一頭スプリングS3着でぎりぎり出走権を獲得したキングスコールまで押さえたいと思っています。二強対決だと片方が崩れるパターンが多いので、中位人気の馬に要注意です。まとめてみると、
◎クロワデュノール 〇エリキング ▲サトノシャイニング △アロヒアリイ……
で、桜花賞と同じく波乱の目は薄い印象です。「二強」がコケるようなら馬券が跳ね上がるでしょうけど、今のところは堅く予想しておきます。
ということで、本日もお読みいただきありがとうございました。今週はまた初夏の陽気になる日があるようです。無事に週末を迎えられますように。