あの頃は・・・
4月19日(火) --- Day05
オートルート第二日目 ツエルマット ⇒ ショーンビエール小屋
今回のメンバー、山岳ガイドはバケモノ・アンドレ、
唯一のお客さんはHONDAのエンジンを搭載しているかのような軽快な登り滑りをする王様(仮名)、
スキージャーナルから取材に来ているスキー雑誌会のカリスマ・S.J.氏(仮名)、
F社期待の星・CANちゃん(仮名)、
そしてカオルの5人である。
<ショーンビエール小屋内>
いやーまじで反省してます。
カオルは60歳代のお客さんが一緒ということでナメてました。
当然準備もしたけど「だいじょーぶ、だいじょーぶ、な~んとかなるから、だーいじょーぶ」という気持ちがいつもあった。
でもね完全に準備不足だね。
「4年前(2006年)にウィスラーで3泊4日のスペアーヘッドトラバースを25キロ背負ってやった。」なんていうのはただの思い出話です。
もうシーズン100日も滑ってないんだから(20日くらい)。
4年前は余裕で25キロ背負って3泊4日
ウィスラーオートルート・スペアーヘッドトラバース←クリック
<本日のランチ スープとパナッシェ>
14:30 無事に初日を終えてショーンビエール小屋(2694メートル)で祝杯をあげる。
カンパ~~~~~~~イっ!!!
パナッシェ(ビールの林檎ジュース割り)が旨い、屋外が気持ちいい。
メンバーのみんなで今日の話とか、これまでのスキー経験の話とか、明日の6時間の歩きはどんなになるんだとか、いろんな話をして楽しい時間を過ごす。
晩御飯は18時30分から。
それまで3時間以上特別何かすることはない。
ここには山と仲間がいるだけ。
<山と仲間がいるだけ 最高!>
異変
4月19日(火) --- Day05
オートルート第二日目 ツエルマット ⇒ ショーンビエール小屋
<ショーンビエール小屋到着 後ろはもちろんマッターホルン4478M>
13:30 2540メートルまで来て、2回目の休憩。
やっぱ春だね~、雪が切れてるとこなんかもあって、その切れ間でちょうど休憩をする。
アンドレが「グレイシアキャンプ」だと言ってZmutt(ツムット)氷河上に設営されているキャンプを指差した。
スイスの軍隊が設営しているキャンプだ。
4/21-24までの4日間ツエルマットからベルビエまでの山岳鉄人レースのコース整備に来ている。
ちなみにこの鉄人レースの優勝者のタイムは7時間だそうだ。
我らがアンドレも数年前に挑戦したらしいがタイムは10時間だって。
「もし、もしおれ達がこのレースに出場したらどれくらいでゴールできる?」って聞いたら「ツー デイズ(2日間)」だって。
13:45 登り歩きを再開してちょっとすると本日のゴール・ショーンビエール小屋(2694メートル)が見える。
ゴールが見えるとホッとするし、嬉しいね。
ここで異変が、、、!!
シールのトップが外れていたので直そうとしたところ、
なんとテールに引っ掛けてシールを固定する金具がなくなっているっ!
なんてこったい・・・
シールがちゃんと着かないなんて致命的な事件が発生、どーする?
アンドレはさくさくと進んでいる。
とりあえず、シールの粘着質だけを頼りにペタリと貼って歩いてみる。
後方からCANちゃん(仮名)にフォローしてもらいながら登りを再開。
のんびりだらだらウォーキングももうお終い、急斜面をジグザグ徒行で登っていく。
<ついにショーンビエール小屋まであと少し>
ショーンビエール小屋(2694メートル)が見えてからがキツかった。
キックターン、久しぶりやったけど185センチのスキーだと上手く抜けないんだよ。
それに剥がれそうなシールも気になってうまくいかない。
ゴールのショーンビエール小屋でさえも標高2694メートル。
この高さの雪はビシャビシャ。
キックターンがね、しにくいんだよ。
14:10 ショーンビエール小屋(2694メートル)到着。
最後が疲れたー
ペースが良かったので2時間半で着いた。
<無事にショーンビエール小屋に到着>
歩こう
4月19日(火) --- Day05
オートルート第二日目 ツエルマット ⇒ ショーンビエール小屋
<王様(仮名)とアンドレ>
11:08 あっという間にシュワルツゼー(2583メートル)に到着、はえーな。
ここからら先ずは滑りだね。
スキーで滑ってスタッフアルプを目指す。
マッターホルンの東壁から北壁へ向けて滑っていくカンジ。
真上にマッターホルンがそびえている様でなんだかすごい威圧感があるな。
<滑りもけっこう楽しい!>
11:30 スタッフアルプ (2359メートル)を越えて、発電所まで。
スキーはここでお終い。
今日の滑走は20分だったね、あとは登るだけ。
<ちゃちゃっと用意を済ませてね>
11:40 ササっと用意を済ませてクライミング スタート(2220メートル)。
ほぼ平らなウォーキングから始まる。
Zmutt(ツムット)氷河を登り進むのかと思ったら氷河脇の小川の横をずっと歩いていく。
「登る」ではなくこりゃ完全に「歩く」だね。
<こりゃ「歩く」だわ>
2300メートル付近の雪は春のシャバシャバ雪だ。
ちょうど1週間前に滑ったウィスラー・ブラッコムの頂上付近と同じ標高なんだけど、
ウィスラー・ブラッコムはこんなにシャバ雪じゃなかった。
太陽が近すぎてこんなに溶けちゃうのかねぇ。
<ツムット氷河ね。すげ~いい眺めでの休憩 サイコー>
12:40 歩き始めてちょうど1時間経過で5分休憩を取る(2385メートル)。
相変わらず高低差は少なく「歩く」ってカンジ、ペースはばっちりだね。
王様(仮名)が上手にアンドレを煽ってくれてるみたい(笑)
ほんと早過ぎず、遅すぎず、飽きないとても良いペースだ。
水飲んで、エナジーバー食べて、野生の山羊の群れ見て、、、さあ、出発だ。
ワールドカップ2002
4月19日(火) --- Day05
オートルート第二日目 ツエルマット ⇒ ショーンビエール小屋
4月19日(火)
2:30、4:30、7:30、目が覚める。
目覚ましがなる前に7:30起床。
白ソーセージとパンの朝食を済ませて、8:45オフィスへ。
9:00 CANちゃんとツエルマットの駅にに行ってチッキ。
スーツケースを前もって電車でジュネーブ空港に運んでもらう。
これによってバックパックのみで山スキーが可能となる。
ちょっと散歩の時間ができたので8年前住んでいたアパートを見に行く。
2002年の日韓ワールドカップ開催時に住んでたアパート。
懐かしいね。
<ここ住んでたんだよね、懐かしい>
9:50 オフィスを出発、これでツエルマットの町ともお別れだ。
スタッフAに鍵なんかを返して礼を言う。
「2012年にまたお世話になりにきます。」
<すげーいい天気、マッターホルンとパチリ>
すげーいい天気だ。
町の朝の気温はひと桁だったけど、どんどん上昇しているのがわかる。
太陽がじりじり熱い。
こりゃあ水分補給を多くするなんてもんじゃすまねえだろうな。
水飲んで、水飲んで、水飲んでってカンジになるだろう。
ま、今日はショーンビエール小屋までだから大丈夫だろうけどね。
本日の予定。
ゴンドラでクラインマッター方面・シュワルツゼーに行こうぜー
シュワルツゼー(2583メートル)
⇒ スタッフアルプ(2359メートル)
⇒ ショーンビエール小屋(2694メートル)
<ゴンドラへ乗車>
10:45 クラインマッターホルンゴンドラに乗車。
シュワルツゼー(2583メートル)に直接いけるゴンドラが今シーズンから登場して、
前にあった4連のゴンドラはなくなっちゃったんだって、淋しいの。
<シュワルツぜー2583メートルに到着>
ツエルマット最後の夜
4月18日(月) --- Day04
オートルート第一日目 サースフェー ⇒ テーシュ
21:00 ウチ(バンクーバー)に電話。
21:15 クランポン装着テスト。
21:30 CANちゃん(仮名)、スタッフAと夕食。
こんな時間から夕食ですか?てっきりもう済ませてるのかと思った。
22:30 ツエルマットでの最後の晩餐終了。
お酒も飲んじゃったし、もうすぐ寝れちゃうよってカンジなんだけど、
CANちゃん(仮名)はこれからまだ仕事(オフィスワーク)なんだって。
そういやC葉さん(仮名)、ス●オさん(仮名)も遅くまでやっていたな。
相変わらず大変だなここも。
23:00 明日からはいよいよ山小屋3連発だ。
楽しみだし頑張ろう
ストレッチをして就寝。
いい夢見ろよ。
今日の反省点
・3500メートルで調子に乗ってしゃべりすぎ、はしゃぎすぎ。
・シールOFFした時はちゃんと滑走面を確認する。
・前日のワックスがけ、当日の簡易ワックス所持は基本中の基本。
・バックパックが大きすぎ、重すぎ。
・心肺のトレーニング不足。
・スキーが滑らない時、漕ぐのに必要な二の腕も鍛えよう。
<カオルのバックパック、不必要にデカイでしょ。これダメね>
MAP
4月18日(月) --- Day04
オートルート第一日目 サースフェー ⇒ テーシュ
<ツエルマットメインストリート>
15:30 食後、CANちゃん(仮名)は仕事へ、カオルはツエルマットの町をぶらぶら。
久しぶりだしね、町歩きは楽しいね。
オートルートの山の地図も買っちゃった。
<駅前の新しいカフェ、気になってたんだ。>
明日アンドレに何処をどう歩いたとか、印を付けて貰おうっと。
最後に今日でツエルマットは最後だから気になっていたカフェでお茶しながらマップを読み込む。
明日からの山小屋生活が楽しみだなあ。
<明日からの準備、お勉強お勉強>
18:00 部屋に帰ってシャワーを浴びて、明日からの用意をして、
帰国便(AIR CANADA)のリコンファームをトライする。
17時でオフィスクローズだって、さすがヨーロッパ。北米ならもうちょっとやってるぞ。
小腹が減ったのでパンをつまみながら準備を続ける。
夕飯はもうこれでいいかな。
ランチ
4月18日(月) --- Day04
オートルート第一日目 サースフェー ⇒ テーシュ
13:30 テーシュのホテル・エリートに到着(1435メートル)。
簡単に明日の話をして解散。
14:00の電車でCANちゃん(仮名)、カオルはツエルマットへ戻る。
14:30 帰宅後すぐにスキーにワックスを塗る。
もうスキーが滑んねーなんてしんどいのはたくさんだ。
<ツエルマット駅前のイタリアンへ>
それからCANちゃん(仮名)と遅い昼食へ。
駅前の開放的な雰囲気のイタリアンへ。
こないだ(2年前)一緒にイタリア・コルチナで仕事した時はあんまり話をする時間もなかったので、
前職の話や趣味の話とかしながら1時間楽しいランチをする。
テーシュアルプ(2190M)
4月18日(月) --- Day04
オートルート第一日目 サースフェー ⇒ テーシュ
あんまりにスキーも滑んなくてしんどくてお客さんに先に行ってもらうことにしたんだけど情けなかった。
スキーのメンテナンスができていなかったことと、それを補う体力がないことが。
<テーシュアルプ(集落)>
13:00 テーシュアルプという集落(2190メートル)に到着。
このあと10分くらいで滑りが終わると言うことでタクシーの迎えにきてもらう手配をする。
「もう終わりかよ。」ってカンジなんだけど登りのペースも早かったし、
滑る方も早かったのであっという間に初日が終わろうとしている。
最後の10分、ハイキングコースみたいな山道を滑ってタクシーが、
待っている駐車場へ滑り込む(2021メートル)。
13:20 無事滑走終了。
山岳ガイドのアンドレにお礼を言って、スキーをタクシーに積み込む。
<タクシーにスキーを積み込み無事終了>
しあわせ・・・
4月18日(月) --- Day04
オートルート第一日目 サースフェー ⇒ テーシュ
<CANちゃん(仮名)快心の一撃>
Mellich(メリッチ)氷河のパウダーを喰いまくる。
何本も何本も、ロングをキメる。
ああ~~しあわせ。。。
<やっぱパウダー最高♪>
氷河が終わり2800メートルを過ぎた頃から雪が春のシャバ雪になってくる。
岩も出はじめて、ここからは気を付けて滑らないと。
スキーを脱いでモレーン(岩石・岩屑や土砂などが土手のように堆積した地形)を、
横切るところがあったんだけどうまくバランスが取れなくてモタモタしちゃった。
<山滑るわけですからこんなトコもあるわけですよ>
2300メートルを過ぎるともうグダグダ。
森林限界の下に入ってきて、デブリ(雪崩によって落ちた雪の塊)みたいになっているのが、
幾つも幾つもあってそれを乗り越えなきゃいけないんだけど、
ほとんど平地なうえにスキーが滑らないんだ、まったく。
何度も何度もこれが続くんだ、雪質の悪さと滑らないスキーにやられて疲れてきた。
3000メートルでの登りよりもしんどいよ、まぢで。
<果てしなく続くモレーン(岩石・岩屑や土砂などが土手のように堆積した地形)>
待望のパウダー滑走
4月18日(月) --- Day04
オートルート第一日目 サースフェー ⇒ テーシュ
11:55 滑走始め。
もうさ、どこでもいいよ。
ここらヘンとか、そこらヘンとか、あそこらヘンとか、滑らせてよ。
この極上パウダーをハラペコのカオルに食べさせてくれ。
アレ? アレレレ? スキーが前に進まないぞ。
滑走面にベッタリ雪がくっついてしまっている。
一度スキーを脱いで雪を取り除いてから履き直してみるがやっぱり滑りはイマイチだ。
まあいいか、これからは滑走だし、パウダーだから大丈夫、大丈夫。
さあ、行こう!
3500メートルから滑り出す、極上のパウダー。
さっきまでの疲れなんてウソみたいにどっか飛んで行っちゃった。
S.J.氏(仮名)が撮影してくれる。
カッコよく滑んなくちゃ。