Sempre Attacco

JBCF JapanProTour 現:eNShare Racing Teamアテンダントのちゃりんこ日記

私感

2015年09月29日 | チーム運営
<来期展望>
輪翔旗での「2016年JBCF方針発表について」は行なわれず。
http://www.jbcf.or.jp/news/20150924_id=5668
http://www.jbcf.or.jp/images/2015/09/JBCF2016JPT-Reguration-of-Team-Select.-20150315ver6.pdf
来期は個人ステータスが撤廃。
20チームとの事だが、お金を集められるチームで選手を囲える事が出来るところ、若しくは成績が悪くともコンチネンタル登録が出来るところが必然的に残る。

南魚沼の監督会議での事。
事務局長より来期は10-15程度のTwo in Oneレースを開催したいとの話が出た。
今年はJPT全24戦。そのうち、Two in Oneレースは5戦。よって、19回の遠征という事実。但し、熊野も含まれる為、事実上18戦だ。
2014年の経産省車両室長課長を交えたヒアリングの際、宇都宮某チームGMがJPTレースは年間20戦程度が限界という話が出ていたというのを忘れているのか?(多くのチームが同意したはず。)
トップチームはTOJ、北海道、沖縄、JCF管轄レース、場合によっては海外と更に縛りがきつくなる。
まあ、Two in Oneレースを更に5-10戦程度増やしても、1回の遠征が1カウントならプロチームは可能なのだろうが、アマチームは土曜日早朝のライセンスコントロールの為に、金曜日午後・夕方・晩から毎週出発となると、そろそろ限界が見えてくる。
これに地域貢献等の活動を行なうと、事実上休みは一切無くなるという算段だ。


<事業収支>
そもそもJBCFの収支はどうなっているのか?
一般社団法人化したにせよ、主な収入は会員の加盟費・参加費が主体。更に、JKの補助金が一部加わる。
但し、世相を反映して競輪も下火であり、多くの補助金は見込めない。
ここにスポットでスポンサーが加わるのだが、その額も潤沢なものとは言えないのが事実。
昔からJBCFは単独開催だけでレースを開催するのが金銭的な点から困難だ。
よくよくレースを見て欲しい。大体が地域イベント等の相乗りして開催されている。
単独開催は今回の輪翔旗だけだろう。あとは、他の主催イベントに相乗りが殆ど。
事業収支としては、専任職員が数名。これだけで3千万程度の固定費が必要。
収入は200チームx\3万として\600万。
JPT24戦、JET36戦の平均30戦x400名(1開催平均)x\6480/名として、約7,700万。
ここにJフレンドシップの収入を加えて、JK補助金を合わせて、スポンサー費用を集めて1億の大台に届くかどうかだと思う。
固定費を差し引くと、\7,000万。全て開催するとなると\300-400万/レース掛かるが、共催相乗りだと\100万程度。
但し、現在外注しているから、そこそこの費用は取られているはずだ。
という事で、儲かっても車両を買えるくらいではないか?要はトントンだろう。


<レース数>
確かにTwo in Oneレースを開催すれば出場者数は多くなるが、相当数がTwo in Oneレースとなり、そちらのエントリーが多くなると単独開催の出席率が減るのでは?
また、Two in Oneを立て続けに行なうとカニバリになる事も考えられ、小生としては開催数だけ多くなって相対的な総収入は変わらなくなるのではと判断する。
(地方都市、小売業の売上/面積比が反比例する事実と同じ。)
JBCFの意欲は分かるが、今回の輪翔旗についてはレース格・権威は大きいものの盛り上がりに欠けたと思う。去年・一昨年はもっと出場者が多く、雰囲気も盛り上がった気がする。


<コミッセールパネル>
近年コミッセールパネルの判断も大きくぶれているのも気に掛かる。
去年の石川はコミッセールパネルのサインが入ったレース結果発表後DNQが出てきて結果が覆された。チームとしては抗議のメールを打った。
今年の南魚沼は最終周回前で10秒程度の差でツアージャージ選手を含む集団とその他の集団で切られたようだ。まあ、10分という線で切ったと言われればある意味納得するが、選手はやるせないだろうな。
(去年、ある選手が赤旗無視して登って行ったら完走扱いになっていた。それで小生は監督会議で念押しした次第。結果として自チーム1名の完走選手が出せなかった。)


<チーム運営>
チームとしては、周りに相当数の協力者が居ないと、チームの継続活動は困難。
若しくは少数精鋭で運用するなら、ほぼ専任で活動しないと身体が持たない。
今回にしても、チーム運営+仕事+家庭でほぼ休みが無い。寝る時間も無い。
また、1チーム16名枠であるが、8名排出のチームはランキングが低くなる程少なくなる。
運営としては20名フル登録で8名選抜出場が限度だろう。選手のピーキングなんて、あったもんじゃない。
特に、個人ステータス撤廃なら、チーム運営側の件も考えて欲しい。


小生としても、半分生活を犠牲にして取り組んでいるものの、種々の問題から出来る時、出来ない時がある。
今年はギリギリの線で運営しているケースが殆どだった。協力者の負担も大きく、助っ人外人問題からチームの成績も芳しくないのが事実。
チームとしては若手育成も掲げて運営しているものの、チーム内は自分の出場レースだけ出れれば良い、あとは余り関係ないという態度のメンバーも多い。
考えていただけるメンバーは、種々のボランティア活動にも参加して頂いているが、そうでないメンバーとの乖離が大きい。
また、折角育成した若手有望株が、機材スポンサーを餌に他チームへ移籍してしまう現状も腹立たしい。
過去には、レモネードのエース、ウォークライドのサガンは弊チームが育てた選手だ。移籍してもチームには何の見返りも無し。
また、最近来期に向けて、引き抜き合戦が活発となっているようだ。
こんな事が当たり前になってくると、正直業界全体の発展は見込めない。正直に若手育成をやる方が馬鹿を見る。
結局は自分の利益を最優先する事を考えると、全て手を引くのが正しいのかも知れない。
自転車業界は自分達が乗ることしか考えていない人間が多い気がする。
そういう人間が多くなると、一般社会から自転車通行区分のように追いやられて、そのうち昔のように自転車でまともに走れない状況が近々到来するだろう。
楽しくないので自転車乗る人間も減り、自転車も売れなくなるので必然的に輪界全体が衰退するのだ。


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