先月中旬、唾液分泌過多を主訴としたTさんが来院されました。
Tさんは初診時で妊娠17週目、口にタオルを当てないでは会話も出来ないほどの状態で、この症状が妊娠9週からずっと続いているとのことでした。通院されている病院では処置がないとのことでお困りの様子。
唾液が分泌過多になる病は甲状腺機能障害やパーキンソン、咽頭付近の炎症などがありますが妊娠期間でも稀にですが見られる症状のようです。
そして、Tさんがお調べになった所では同じように唾液過多で悩んでいらっしゃる妊婦さんは結構いらっしゃるとのこと。
ひどい方ですと出産まで続くとネットの掲示板で見たので、とても不安です・・・・とTさん。
脈診でTさんの身体のバランスを診た所、つわりの時期に現われる様な脈をしておりましたが、Tさんの訴えではつわりの症状はほとんど良くなっているとの事でした。
東洋医学的に診ると、唾液は「唾」と「涎」に分けられ消化器や泌尿器にあたる臓腑の変調から生じる病とされています。
私が診た所でもこれらの臓腑に変調が診られましたので、それに従い鍼灸を施しました。
そして、大事なツボには印を付けて、ご自宅でも毎日お灸をしてもらうことにしました。
安産の目的も兼ねてですね。
症状の経過は、治療開始から10日ほど(3回治療)で分泌量は半分くらいになり、一ヶ月後、7回治療で本日治癒としました。
今まで、つわりに絡んだ少々の唾液過多の妊婦さんは診てきましたが、Tさんほどの症状の方を診させていただくのは初めての経験でした。
何とか結果を出せてホッとしております(笑)
Tさん、元気な赤ちゃんを無事出産されることをお祈りいたします。
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この記事をUPしてから、予想外に全国から問い合わせを頂きました。
それ程、お困りの患者様が多いということですが、残念ながら私がお力になれるのは通院できるご近所の方のみです。
遠方の方からは「紹介して欲しい」との問い合わせも多々ございましたが、信頼できる技術を持つ知り合いが全国に居る訳ではありませんので、申し訳ありませんがこちらにリンクされている鍼灸院を参考にしてください。
それ以外の治療院へのご紹介や問い合わせはご容赦ください。