こだわりおやじの独り言

東洋医学とオステオパシーが通じる事柄は、貴方の健康への道しるべです
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東医宝鑑を観る43(大便8)

2017年10月15日 | 日記

 

東医宝鑑 内景篇(内科)四
二六、大便(8)

<水穀痢>
脾胃の気が弱く、消化不良で糟粕がかたまって水穀痢に変ずる。

<膿血痢>
芍薬湯が主治薬である。
小便が渋く、大便に膿血がまざるときは大黄湯で降ろす。これは重剤で

、黄苓芍薬湯で混ぜるのは軽剤。
膿血がねっとりとした症は、火に属する症で、太陰の湿は瀉を主とし、

小陰は痢を主とする。これは先に下痢して津液がなくなって乾くことで、

腎が燥を嫌いながら下焦に入ると、血分はその邪を受け膿血が下る。

いうなれば瀉に脾に属し、痢は腎に属するということである。
熱がつもって紫黒色となる症は瘀血で、腹痛から異常な症をおこすが、

桃仁承気湯で下す。要は痢がみな瘀血からくるが、特に黒色は瘀血の

甚だしい症である。
膿血痢には桃花湯、導気湯、黄連阿膠湯、導滞湯、地楡散、解毒金花散、

芍薬柏皮丸、赤石脂丸、人蔘散などを使う。

芍薬湯    痢疾で小便が渋く、膿血をするが、行血させると便膿は

       おのずと治る。
    処方 白芍薬二銭、黄連・条苓・当帰各一銭、大黄七分、木香・

    檳榔・桂心・甘草各五分水で煎じて服用する。

大黄湯        熱痢に膿血が稠枯して日夜下痢しつづけるのを治す。
    処方 大黄一両を酒で二盃、半日浸しておいたのを一盃半を煎じて

       え二回に分けて頓服する。また芍薬湯を食べてまざるようにする。

       これは邪熱を除く薬である。

黄苓芍薬湯(一名黄苓湯)下痢に膿血がまざり、身体に熱があって腹痛のある症に使う。
    処方 黄苓・白芍薬核二銭、甘草一銭を水で煎じて服用し、腹痛が激しいと桂

       心三分を加える。

導気湯        下痢・膿血などを治す。
    処方 当帰2銭半、大黄・黄苓・白芍薬各一銭、黄連・木香・檳榔各五分を水

       で煎じて服用する。

黄連阿膠湯    熱毒下痢が膿血の腐った肉汁のようなときに使う。
    処方 黄連・阿膠珠・黄柏・梔子各一銭二分半を水で煎じてふくようする。

導滞湯        下痢・膿血・腹痛などの症を治す。
    処方 白芍薬二銭、当帰・黄苓・黄連各一銭、大黄七分、桂心・木香・檳榔・

       甘草各三分を空腹時に水で煎じて服用する。

地楡散        熱毒・下痢の膿血を治す。
    処方 地楡・犀角・黄連炒・葛根・黄苓各一銭、大黄七分、桂心・木香・檳榔

       ・甘草各三分を空腹時に水で煎じて服用する。

解毒金花散    熱毒膿血症を治す。
    処方 黄連・黄柏各二銭、白朮・黄苓・赤茯苓・赤芍薬っく一銭を水で煎じて

       服する

芍薬柏皮丸    湿熱悪痢で膿血を下す症を治す。
    処方 白芍薬・黄柏皮各一両、当帰・黄連各五銭を作末し水で小豆大に丸め温

       水で三〇~四〇有る呑み下す。

赤石脂丸      下痢・膿血・腹痛を治す。
    処方 赤石脂・乾薑各一両、黄連・当帰各二両を作末し蜜で梧子大に丸め米飲

       で三〇~五〇丸を空腹時に呑み下す。

人蔘散        酒毒で熱があり、下痢・膿血・腹痛が治らないときに使う。
    処方 樗根白皮・人参各一両を作末し毎二銭を空腹時に呑み下す。