- 前書き
以前、年間売上高が500万シンガポールドル(以下「SGD」という)を超えない免除非公開会社(exempt private company)は会計監査が免除されます。現在、その要件の代わりに、「小会社」という概念が導入されます。会社は会計監査免除のるために、非公開有限会社になる必要がありません。会計監査免除は、法律改正(2015年7月1日)後始める会計年度に適用されます。
- 小会社と小グループ
小会社とは、以下の条件に該当する会社を指します。
(1) 関連する会計年度に非公開会社であること。
(2) 直近の2会計年度内に、次の3つの基準のうち2つ以上に該当すること。
(i) 年間売上高が1,000万SGDを超えない
(ii) 年間総資産が1,000万SGDを超えない
(iii) 従業員が50人を超えない
グループ内会社は、以下の要件に該当する場合に会計監査が免除されます。
(1) 会社は「小会社」であること。
(2) 企業グループは「小グループ」であること。
「小グループ」とは、連続2会計年度に上記の3つの基準のうち最低2つに該当すること企業グループを指します。
- 未監査の財務諸表
会社は依然として適切な会計記録を維持する必要があります。作成・提出される財務諸表は、法律及びシンガポール財務報告基準(SFRS)に該当する必要があります。即ち、会社は監査報告を除き、取締役報告書、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、キャッシュフロー計算書、及び財務諸表の注記を作成する必要があります。
シンガポール内国歳入局はまた、法人納税者がシンガポール財務報告基準に完全に該当していることを証明するために、税務申告の際に未監査の財務諸表を添付することを勧める通知を発行します。確定申告書フォームC又はフォームC-Sで申告する会社は、税務申告の際に財務諸表を添付しなければなりません。
監査の必要がない財務諸表を作成することにより、会社は手間及び費用を節約します。
- その他の方法
会計監査が免除される会社は、会計監査人にその財務諸表を審査することを要せます。それにより、独自に財務諸表を作成することより財務諸表のその他の利用者に更なる保証が提供されます。会計監査人は財務諸表の不十分に対して意見を提出します。会計監査人が財務諸表を公正に提出するか否かを検討しないため、審査は会計監査ではありません。
審査は、会計監査が免除される会社に更なる保証が提供されます。会社はまた、審査又は監査の費用や利益を検討する必要があります。