1 LLPの名称
まず、予定の名称が使用可能かを確認するために、コンプライアンス責任者は会社登記所の所長に希望する名称の予約を申請する必要があります。LLPの名称には、「Perkongsian Liabiliti Terhad」またはその略語「PLT」が最後に付けられる必要があります。
account(会計)、law(法律)、consultancy(顧問)などのLLPが特定の専門的活動またはフランチャイズ事業を行うために設立されたことを示す可能性がある単語を含む名称に対して、承認にかかる期間が延長される場合があります。専門的または特許業界に係わる場合、関連する規制当局による承認書を申請書とともに提出する必要があります。
LLPの名称の予約申請は批准後30日以内に保留されます。
2 業務の性質
有限責任事業組合は、慈善目的、違法目的、またはマレーシアの平和、福祉または良好な秩序・道徳を損なう目的に使用してはなりません。
有限責任事業組合の業務活動は専門的な業界(即ち、公認会計士、弁護士、事務弁護士及び秘書などの専門的な業界)にかかわる場合、事前に2012年LLP法第1別表第3欄に指定されている管理機関の承認書を取得しなければなりません。
3 登録住所
LLPは、政府及び法律文書を受け取り、法定記録簿を保存するための、マレーシアにある登録住所を有しなければなりません。啓源はLLPの登記用のマレーシアにある登録住所を提供することができます。
4 パートナー
LLPのパートナーは、最低2名の自然人または法人で構成されなければならず、専門的な業界に従事するパートナーは関連する資格を持つ自然人に限定されます。2012年LLP法には、パートナー数に対する制限がなく、且つパートナーがマレーシアに居住していることが義務付けられていません。
パートナーは専門職業人賠償責任保険に加入する必要があります。保険金額は会社登記所所長と管理機関に協議、批准された金額を下回ってはなりません。
5 LLP協議
LLP及びそのパートナーの権利と義務は、LLP協議に限定されるべきです。LLP協議はマレー語又は英語で作成され、且つ次の内容を含む必要があります。
(1) LLPの名称、
(2) LLPの業務の性質、
(3) 各パートナーの出資金額、及び
(4) パートナーがLLPのパートナーにすることに同意する。
6 コンプライアンス責任者
LLPはそのパートナー又は2016年会社法に基づいて秘書を務める資格がある者から、以下の条件を満たすコンプライアンス責任者(Compliance Officer)を最低1名任命する必要があります。
(1) 満18歳以上である、
(2) マレーシアの国民又は永住者である、
(3) 通常はマレーシアに居住している、
(4) 破産者ではない、かつ
(5) 2016年会社法に基づき、取締役又は秘書を務める資格がある者
コンプライアンス責任者は、会社登記所への登録申請が必要であり、且つ身元確認のために自らマレーシア会社登記所の最寄りオフィスに出向く必要があります。前述の手続きが完了しないと、コンプライアンス責任者は、パートナー又はLLPの代表として書類を提出してはなりません。
LLP が事前にコンプライアンス責任者を任命していない場合、すべてのパートナーはコンプライアンス責任者とみなされ、LLP を代表する権限を有します。
コンプライアンス責任者の主な責任は次のとおりです。
(1) 会社登記所へLLPの情報の登記・変更を申請する、
(2) LLPの登記簿及び法定記録を維持・更新する、
(3) 2012年LLP法の規定に基づき、会社名を展示する。
コンプライアンス責任者が上述の義務に違反することによって、LLPが行政処分を受けた場合、当該コンプライアンス責任者は自分の責任ではないことを証明できない限り、個人的にすべての処罰を負うものとします。
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