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中国、労災に関する規定

2023-05-19 | 人事・労務

中国の「労災保険条例」(中国語:工傷保険条例)により、中国国内の雇用主はその従業員の労災保険料を支払う必要があります。従業員が労災を被ったことを支払った場合、法により労働保険給付を受けることができます。例えば、労災の治療に必要な費用、入院治療中の食費手当、統括地区以外に診療を受けるための交通費・食費・宿泊費等は労災保険基金から支払うことができます。

 

労災認定に関しては、労働保険条例は次のように規定されています。

 

  1. 労災と認められる状況

(1)    業務時間中及び事業場内、業務を原因として事故により被災されたこと。

(2)    業務時間前後及び事業場内、業務関連の準備又は終了作業に従事している際に被災されたこと。

(3)    業務時間前後及び事業場内、職責を果たす際に暴行等の意外により被災されたこと。

(4)    職業病を患ったこと。

(5)    業務を原因とする出張期間中、業務を原因として被災され、又は行方不明になること。

(6)    通勤中、主な責任を負わない交通事故、都市鉄道輸送・旅客船・電車の事故により被災されたこと。

(7)    法律、行政法規によって定められたその他の状況。

 

  1. 労災と見なされる状況

(1)    業務時間中及び事業場内、疾病による突然死、又は救助後48時間以内に死亡したこと。

(2)    災害救助等の国益又は公共の利益を守るための活動で被災されたこと。

(3)    軍隊に勤務し、戦争又は公共事項により障害になり、革命障害軍人証を取得して雇用主に雇われて障害を再発したこと。

 

上述の労災認定は一般的な原則しかないため、特別な状況において、労働認定機関と司法機関の間で異なる判断、理解が生じます。従って、最高人民法院は2014年に「労働保険行政案件の裁判に関する若干問題の規定」を発表し、以下の問題を説明しました。

 

  1. 次の状況は労災と見なされます。

(1)    従業員は業務時間中及び事業場内に被災され、雇用主又は社会保険行政部門は業務以外の原因によって引き起こされたことを証明する証拠がない場合。

(2)    従業員は雇用主が主催する活動に参加し、又は雇用主を指示を受けてその他事業体の主催する活動に参加して被災された場合。

 

(3)    業務時間中、従業員は業務に関する複数の事業場の合理的な区域の間を往復して被災された場合。

(4)    その他の業務の履行に関して、業務時間中及び事業場内に被災された場合。

 

  1. 次の状況は「通勤中」と見なされます。

(1)    合理的な時間内に、合理的な経路で行う就業の場所と住所、常住地、会社の寮との往復。

(2) 合理的な時間内に、合理的な経路で就業の場所と配偶者、両親、子女の住む場所との往復。

(3)    合理的な時間及び経路で行う日常の仕事、生活に必要な活動。

(4)    合理的な時間及び経路で行う通勤。

 

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