隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

「天才」を多用するな!(笑)なんだけど-RADWIMPS & Mr.Children

2009年06月25日 19時50分33秒 | VARIOUS SONGS
 RADWIMPSMr.Childrenを併記したサブタイトルで「ん?」と思った方がいそう。いえいえ、比較してみよう、なんてことではなく、たまたま最新アルバムを聴いたというだけのこと。
 iPodに入れてはあったのですが、なんとなく聴きそびれていて。で、ミスチルの「SUPERMARKET FANTASY」が今年上半期の唯一のミリオンということを知り、おお、聴いてなかったぞ!となったわけ。リリースは昨年12月じゃないかっ! いろいろ慌ただしい時間を生きていたので…という言い訳。

●伝わるもの~ミスチル
 「ミスチル」と書かせていただきます。これって、ご本人たちはどうなんでしょうか。自分たちのバンドを「ミスチル」とは言わない? 宮本さんも「エレカシ」とは言わなそうだしなあ。桜井さんもそうかも。すみません、ここでは「ミスチル」ってことでご勘弁を。
 私にとっては、ずっと気になるバンド。そうじゃないかもしれないけど、桜井さんの心の内がいつも楽曲にこめられている気がして、ときどき身につまされそうな気持になることすらある。コアなファンではないので、そこらへんは不確かなんだけど。
 1年間のお休み期間前の尖った危ない桜井さんの詞がいまだにときどき頭をよぎったりする。
 アルバムはすべて聴いているんだけど、「Atomic Heart」を聴いたときの心のうねりは忘れられない。「私は『ハチミツ』がいちばん好き。いいですよね~」と言う人に向けられるコアなスピッツファンたちの「ああ、そうなの」というちょっと冷たい視線と同じものをミスチルのコアなファンから向けられちゃうかしら。
 そうそう、「Q」もやたら好きですけど。どうでしょうか。
 大人(ま、30代ってことかな)になっても、というより大人になってからのほうが、桜井さんの描く言葉は青くてまじめで透き通ってきているような気がする。不思議な人だ。
 最新作でも、痛々しいくらいにまっすぐに世の中や自身の心のうちを見つめて、メッセージを発している。ちゃんとひとりひとりに伝わるように、言葉はすみずみまで気配りがされていて、「どう? キミはどう思う?」と言ってくれているみたい。
 だからよけいに、突き放したり、「エロにおちていく」桜井さんの歌詞に出会うと、うまいなあ、ってね。「掌」のサビのヒリヒリするような言葉の羅列にはちょっと心をえぐられる。でもやっぱり最後はちゃんと逃げ道が用意されているかも。
 「ミスチルチルドレン」(笑)みたいなアーティストは結構多いけど(リスペクトされているし)、そういう人たちの過剰な(と私には思えてしまう)言葉の羅列は苦手なんだよなあ。こっちの想像の余地を残しておいてよ、と言いたくなってしまう。ミスチルはその手前でちゃんととどまってくれる安心感があるんだ。
 ライブは2007年の大阪での「ロックロックこんにちは」が最後(ココにレポあります)。
 走るボーカルはステージのほんとうに端っこまで来てくれたっけ(あとでスピッツのボーカルが「俺もがんばろうと思ったけど、最初で息切れした」とかヘナチョコ発言してました)。ショッキングピンクのVネックのシャツと夕焼けに赤くそまった顔が印象的だった。
 そうそう、近くの二人組のミスチルファンらしき女の子が「え~、なんでトリじゃないの~!」と不満そうだったっけ(一応スピッツ主催のイベントなんで…)。
 「SUPERMARKET FANTASY」はもっとゆっくり聴きます。それにしても派手なジャケットだ!(笑)
 そうそう、毎回軽くミリオンだし、天の邪鬼な私は「別に私が買わなくても」なんて思ってしまったりするんですよね。みんな聴いてるし~って。そういうもんじゃないんだよなあ。わかってます。それから、いまさらながら、ストリングスやキーボードの比重が大きいところもちょっと苦手かな。でも桜井さんのつくる曲はいつもすごいなと思っている。

 【追記】
 「SUPERMARKET FANTASY」を聴いてて思ったこと。もともと魂をこめて熱唱する人なんだけど、語尾?で苦しそうに声が裏返る感じ、ありますよね(すみません、これじゃ意味不明?)。それがすごく多用されている気がしたんだけど、このアルバムに限ったことじゃないのかな。



●参りました!-RADWIMPS
 で、RADWIMPSです。「アルトコロニーの定理」 聴きました。
 なんだ、これは!というくらいおもしろい。いろいろ形容詞はあるけれど、どれもあてはまらない。だから、とりあえず「おもしろい!」ということで。
 前に「BUMP OF CHICKENに似てるよ~」とバンプファンの子に言ったことがあるんだけど、いやいや、全然違いました(笑)。どこを聴いていたんだろう。バンプも好きなんだけど、バンプはもっと内省的な感じだなあ。
 あ、天才的なソングライティングという点で「似てる」んだけど。でも、この「天才」の2文字も多用すると怖い。音楽雑誌のレビューでよく見かけるようになってから信じなくはなっているけど。でも、藤原・野田両氏には何か「才能」という言葉にふさわしいものは感じてしまうな。
 このアルバムのタイトルからして、言葉使いの遊び心がいっぱい。野田君は帰国子女だときいているけど、そういうことが影響しているのかなあ。日本語の単語をどこか離れたところで観察しているんだろうか。
 このアルバムの曲たちひとつひとつ(英語のやつ以外ね)で二晩くらい誰かと語り合えそうな気もする(相手がいませんけど)。
 「オーダーメイド」での対比の妙味。遊んでいるようで、でも最後はどこか「ロマン」で落ち着かせてくれる。刹那的のような、突き放すような、そして淡々と人生の深淵をうたう。
 「おしゃかしゃま」のリズムの弾み具合。多弁に冷ややかに世の中の真理を見ているかのような言葉、言葉。
 「謎々」の対比と比喩の美しさ。これは参ったなあ。
 「One Man Live」は彼のアーティストとしての何かをうたっているのか。最後のフレーズがこのアルバムの中でいちばん光っていたと思うのはなぜだろう。ぜひ聴いてほしいな。
 「メルヘンとグレーテル」の歌詞で、「君と書いて恋と読む 僕と書いて愛と読む」というようなのがあって、これはめずらしく陳腐だなと思ったら、あとに行くにつれて深くなり、伏線まで用意されているような、そんなフレーズだったりする。
 アルバム5作めにしてこんな高みにまで行ってしまっていいんだろうか(って、よけいなおせっかい)。
 昨夜はスピッツのファーストアルバム「スピッツ」を聴きながら電車に揺られていたけど、「アルトコロニーの定理」に比べたら、このスカスカ感はむしろいとおしいくらい(笑)。
 あの当時、いい曲たちだなあとしみじみ思っていたけど、すごい!とかそんなふうに思ったことなかったなあ。ただ、曲がいいし、楽しみだな、どんなふうになっていくんだろう的な思いはどこかにあったと思う。少しずつだけど、曲が、音が、声が強くなっていって、そんな進行形なバンドとの時間をみんな楽しんでいた気がする。
 RDWIMPSのファンの若者たちは、これからどんなふうにこのものすごい才能たちと歩んでいくんでしょうね(と、またまたおせっかい)。
 ま、そんなことはどうでもよく、私も次のアルバムを楽しみにしていよう。
 久々のうれしい出会いでした。これだからバンドフリークはやめられませぬ。

 ふ~、何日かかかって書きためていたものをようやくまとめました。



【追記】
 昨夜の「SONGS」の椎名林檎さん、よかったですねえ。
 テレビのスタジオライブであんなに感動したことなかったくらい。

★セットリスト★
ありあまる富(最新シングル)
丸の内サディスティック(アルバム「無罪モラトリアム」)
罪と罰(アルバム「ギブス」)
二人ぼっちの時間(アルバム「三文ゴシップ」)


 新旧とりまぜた選曲もすばらしい。
 「丸の内サディスティック」は先日の「亀の恩返し」でも感動したっけ。
 まだ「三文ゴシップ」聴いてないんですが(すぐに手に入れます!)、「二人ぼっちの時間」不思議な雰囲気で見入ってしまった。新しい林檎さん?
 この人は賢い人だから、自分をどう見せるか演出するか、自分がいちばんよくわかっているんだろう。
 たった4曲だけど、そこにいる椎名林檎はすべてちがう存在、四者四様という感じ?
 おしゃれで、攻撃的で、痛々しくて、でもどこかに不思議な節度がある。デビュー当時は怖くて(笑)聴きこめなかったのだが、それでも惹きこまれていったのは、その不思議な節度(品と言ってもいいのかな)が私みたいな弱虫でも迎え入れてくれたからかもしれない。
 来週も楽しみだ!


  そして、今夜は「BOSS」最終回!!
 さてさて、野立は本当に「黒い月」に通じているのでしょうか(だったら悲しすぎる…)。
 たぶん今夜は見られずに録画を見ることになるんだろうけど。
 だから結末は誰も言わないでくださいませ。

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