隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

テーマは何?とか言うより、役者が・・・~SAD SONG FOR UGLY DAUGHTER

2011年06月24日 20時48分57秒 | ライブリポート(演劇など)

2011.6.22 (火) 本多劇場にて
ウーマンリブ No.12

「SAD SONG FOR UGLY DAUGHTER」
   ~サッドソング・フォー・アグリードーター~

作・演出 宮藤官九郎
出  演 
松尾スズキ/宮あおい/田辺誠一/荒川良々
            宍戸美和公/少路勇介/矢本悠馬/宮藤官九郎
            岩松了
  (当日券等については、コチラで)


★SEは?
 びっしりの館内。通路にも座席が用意され、さすが大人計画人気、クドカン人気、それに今回は宮あおいちゃんだし。
 大人計画は最近まったくチケットがとれなくなっていたので、今回は奇跡。それも前から数列目・・・。
 開演前のSEがやたらかっこよくて懐かしげだったのですが、あれは?
 ツレは「ROOSTERSでは?」と言うのですが、ああ、たしかにそのあたりかも。

★「人はわかりあえる?」
 うーん、テーマは?なんて、ま、いいとして(と言っては失礼だけど?)、のっけから荒川良々さん(2年後の未来(笑)からやってきた未来人)の爆裂ぶりに久しぶりにのけぞって、一気にクドカンワールドに入り込んでしまった。
 私好みのあちこちにこだわりありつつ、雑多な感じのセットからして、いい感じです。暗転したときの蛍光塗料で浮かびあがる文字がパンクな感じ(なんでも“パンク”って言っていれば雰囲気が出る、という安易なワタシです)。

 キテレツだけど歴史のある和菓子屋が舞台だが、東京の西のはずれにあるらしい。
 そこへ中年の結婚相手(岩本了)をつれて帰ってきたのが娘 碧(宮あおい)。迎える父親が松尾スズキ、20年来住み込んでいながらものになっていない弟子が田辺誠一(ワールドに見事に溶け込んでいました。善良そうに見えて、かげで主人の息子に暴力をふるう、心に闇をもつ男なんですが))。
 娘の結婚相手と父親がまず対極の人生を生きてきた感じ。
 
かたや、「ふと気づいたら今まで働いたことがなかった」と言うフウテン野郎、かたや、休むことなく「ん十年」和菓子作りだけの毎日だった父親(B級グルメの西東京代表の候補にあがるほどの美味な和菓子を作る腕の職人なんだけど、その「ケンちゃん焼き」は限りなくウンコの形をしているの)。
 そりゃ、接点も共感も相互理解もありませぬ。ありえない・・・。だけど、碧はこの二人になにか共通点を無意識のうちに感じてしまったのかもしれない。
 この三人を中心に、わかりあえそうもない人たちが言いたい放題の空間を作っていく。
 やっぱり「家族」なんでしょうかね。引きこもりの弟が一大決心をして「学校に行く」と宣言したのに、クドカン演じる教師は「もう来なくていいよ。来たってしょうがないでしょ」と退学の通告にやってくる。
 そのあとで「家族でしょ」という家族たちの一斉の「一声」に、ひょっとしたらテーマがあったかも。
 わかりあうことは無理でも、わかりあえないってわけでもない? そんなあたりに家族やら夫婦やら、きょうだいやら・・・、そういうつながりがあって、そんなんでいいんじゃない?ってことか。
 そして、弟の願いも叶わずに、2年後の未来からやってきた未来人ボイジャーのデータどおりに、碧は命をおとしてしまうのですが・・・。
 ま、これは乱暴な感想ですけど。
 
★そんなことより・・・
 役者たちがいい!
 宮藤さんがブログで、「岩松さんに憧れた松尾さんに憧れた俺」と書いていたのが印象的。そういうことなんだなあ。
 (ちなみにこのブログ「宮藤官九郎の小部屋の中の引き出しの三段目の日記帖」、オフィシャルな彼のイメージとは異なる「普通さ」がけっこう好きです)
 松尾スズキ氏はもうその空気感といいバランスといいタイミングといい、いつ見ても心惹かれてしまうのだが、さてさて岩松了氏。
 私にとってはもちろん「演出家・劇作家」の人なんですが(役者としては、「アジアの女」での不気味な存在感と、TV「時効警察」での軽さが印象に残っている)、なに、この緩さと心地よい流れと遊び心は?と、不覚にも(笑)感動してしまったのです。不愉快になるほど、緩いのですから。
 そして、最初の「ただいま!」の一言の登場で、不敵な存在感を見せてしまった宮崎あおいちゃん。かわいいだけの人ではありません。


 音楽は向井秀徳氏が手掛けたんですね。今知りました。
 オリジナルサウンドトラックが急きょCDリリースされるそうです。6月22日から、公演会場+向井氏のライブ会場で販売するらしい。
  
 1 ダイニング・キッチン
 2 サッドソング
 3 ああ正当防衛(作詞 宮藤官九郎)
 4 写真
 5 アグリードーター
 6 心のつぶやき(作詞 宮藤官九郎)
 7 ベランダの笛吹き男
 8 銘菓光月堂けんちゃん体操第二(作詞 宮藤官九郎)
 9 Sad Song For Ugly Daughter
10 拳銃
11 天国までひとっとび



 終演後、本多劇場近くの路地裏の焼き鳥屋さんに入ったのですが、安くてうまかった!
 ただ、店の名前を・・・覚えていない。
 今度、探してみよう。

                   

 閖上の今日は?

 http://blog.livedoor.jp/coolsportsphoto/archives/2011-06.html#20110623

 みなさんにも知ってほしくて、今日も・・・。


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