TBSテレビ「JIN-仁-」が昨日最終回を迎えました。
つらくても、報われることが少なくても、最後は涙に終わっても、やっぱり人を好きになることはステキなことだ。
それのために生きていくのも悪くはない。
現代にもどった南方先生に届いた、150年の時空を越えてきた咲さんからの手紙。
記憶が薄れ、名前も思い出せなくなっているけれど、揚げだし豆腐が好きだったこと、泣き虫だったこと・・・、そしてその人に恋をしていたことだけを覚えている・・・。
その記憶とも言えない記憶の残り香だけが咲さんの体のどこかに生き延びていて、そして気づいてはいなかっただろうけど、その記憶の切れっぱしに満たされて生涯を生きたんだろう。
その手紙がちゃんとバトンリレーされて、「○○先生」のところに流れ着いたんだな。野風さんの血をひくミキさんは、ちゃんと咲さんの記憶の切れっぱしを受け継いで、そのアンテナで先生にたどり着いたのかもしれない。
橘家の写真の裏に書かれた「安寿」の文字と、咲さんの手紙の最後の「お慕い申しておりました」に「ボクもです」と答える先生の涙に心震えましたが、図書館の医学史の書物の中に仁友堂の文字や佐分利先生らの古い写真を先生が見つけたときの不思議な感動も心地よかった。
歴史の修正力によって、みんなの記憶が薄れていくということ、そしてパラレルワールドでも少しずつずれたところに移動していくという説明で、タイムスリップの矛盾を和らげているところもさすが。タイムスリップって、理屈だけで考えると矛盾だらけになってしまうし。
最後に消えたあの人は、きっと幕末のあの日々とちょっとだけずれた時と場所にタイムスリップして、また咲さんや野風さんや龍馬たちと波乱の、夢いっぱいの日々を生きているんだろう。
そう思うと、もうドラマは終わってしまったけれど、あの登場人物たちが時空の果てで必死で今も生きているんだろう、と不思議な静かな感動を覚える。
どの人物もとても丁寧に息を吹き込まれていたような気がする。
名取市のNさん、いつもメールをありがとう。
最終回、ちゃんと見ることができましたか?
あなたの大好きな大沢たかおさん、ステキでしたね。
私もやっと(笑)、大沢さんの魅力がわかるようになりました。
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