2024.01.07
ロック大陸漫遊記
TOKYO FM
「この『ロック大陸』というのは、ワタクシ草野が思春期にロックミュージックに出会い、そのときにあたかも新しい大陸に上陸したかのようなワクワクがあったことに由来しています。その旅は今も続いていて、毎週1時間だけご同行願いたいと考えています。定番曲から隠れた名曲まで、ご一緒に漫遊しましょう」
「あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
(2024年ですね。ショッキングな幕開けだったけれど、ここではそんなこと予想もできなかった頃の草野くんです)
「なんとこの番組、7年目に入ります(えっ、びっくり)。ホントにありがとうございます」
そしてこのタイミングで、「冒頭の文言を変えてみました」。
これまでは番組スタッフのアイデアをもとに草野くんが「ちょっと手を加えたものだった」。それで「自分の言葉でちゃんと言ってみようかな」と。
「7年目にしてやっとかよ!とツッコミが入りそうですが。オレ、基本、楽しようかな・・・というタチなんで。・・・すいません」
(飾り気のないストレートな文言で、気取りもなく、きっと草野くんが違和感なく素直に言える文言なのではないかな、と感じました)
今夜の特集は、ワンアーティスト特集、【70年代のAC/DCで漫遊記】です。
AC/DCは、ロックバンドとしては世界で2番目に売れたアルバム『Back in Black』(1980年)を出した超スーパースターなバンド。
草野くんは、「実は、その『Back in Black』が出る前のAC/DCが好き」。今日はそのあたりボーカル、ボン・スコットさんが在籍したころの曲をセレクトしてくれるそうです。
セットリスト
01 Sandie(スピッツ)
02 It's a Long Way to the Top(If You Wanna Rock 'N' Roll)(AC/DC)
03 Dirty Deeds Done Dirt Cheap(AC/DC)
04 Whole Lotta Rosie(AC/DC)
05 Riff Raff(AC/DC)
06 Highway to Hell(AC/DC)
07 今日からあなたと(いしだあゆみ)
漫遊前の1曲は、スピッツで「Sandie」(2023年、17thアルバム『ひみつスタジオ』)。
いちばん新しいアルバム『ひみつスタジオ』から、「この曲はまだかけてなかったんじゃないかな?」と。
(優しくて軽く背中をなでてくれるようなサウンドと言葉と声です。ゴースカで初めて聴いたとき、自然に流れるようなメロディーが胸に残った。こういう曲をずっとアルバムに入れてほしい)
最初の曲は、「バグパイプがいい味出してる」、AC/DCの「It's a Long Way to the Top(If You Wanna Rock 'N' Roll)」(1976年、ワールドデビューアルバム『High Voltage』)
この曲を聴くと、「もう初期からスタイルは決まっていたんだなと思います」。
ZO-3でリフを弾いて、「このリフで押しまくる、ほとんどワンコードの曲です」。
AC/DCについて。
オーストラリアで結成される。
バンドの中心、マルコム、アンガスのヤング兄弟はもともとスコットランドの出身。先ほどの曲の間奏のバグパイプはそこに由来しているのかも。
1950年代、ヤング兄弟はグラスゴーのクランヒルという町で、八人兄弟の7番目、8番目として生まれる。少年時代に家族でオーストラリアに移住。
もともと音楽好きだったが、オーストラリアで開花。
1973年11月、20歳のマルコムさん、18歳のアンガスさんは、地元の仲間とバンド結成。翌年に、EMI傘下のアルバートレコードと契約。二人の兄ジョージさんがすでに音楽業界で仕事をしていた。
初代のボーカリストに変わって、運転手だったボン・スコットをボーカルに招き入れ、「これがはまったんですね」。
これで初期ののメンバーが固定され、たった10日間で録音されたデビュー作『High Voltage』が1975年1月にオーストラリアでリリースされ、ヒット。さらに秋には先ほどの曲がシングルカットされ、これも評判を呼ぶ。年末にリリースしたアルバム『T.N.T』もヒットして、「いよいよ世界デビューへの扉が開いた」。
次は、AC/DCの「Dirty Deeds Done Dirt Cheap」(1976年、7thシングル/1976年、3rdアルバム『Dirty Deeds Done Dirt Cheap』)。
タイトルは「英語の早口言葉?」。
「個人的にはフラカンっぽいかなという気もする」が、初期の代表的ナンバー。リフを聴かせてくれて、「こういうシンプルなリフでカッコいいんですけどね」。
(気持ちいい楽曲!)
AC/DCについて。
AC/DCは草野くんにとって、「リアルタイム(1982~83年頃)でもよく音楽雑誌に取り上げられていた」。
当時は曲の内容より、「アンガスさんの恰好やパフォーマンス」が主に扱われていた。
小学校の制服のような衣装で、「いちばん目につくのは、半ズボン」。
パフォーマンスは、「頭を激しく振りながら前後にステップを踏む」のだが、「頭、フラフラしないのかな、と心配しちゃいました」。
ライブのクライマックスにはズボンを下げてお尻を見せちゃうというのも有名で、「ノリとしては、ドリフの加トちゃんの『ちょっとだけよ~』に近いかな。今もやってんのかなあ。コンプライアンス的には今はマズい気もしますけど」(笑)。「よけいな心配?」
次は、AC/DCの「Whole Lotta Rosie」(1977年、4thアルバム『Let There Be Rock ロック魂』)。
AC/DCのアルバムの中で、草野くんはこれがいちばん好きだそうで、「回数もいちばん聴いたかな」。
「レコードジャケットもカッコいいんですよ」
リフを弾いて、「これもまたシンプルでカッコいい」。
AC/DCについて。
この4thアルバムリリース後、AC/DCはアメリカで初めてライブステージに立っている。
エアロスミス、キッス、テッド・ニュージェントなどのビッグネームのスタジアムサーキットの準ヘッドライナーとして回った。これも「のちの世界的大ブレイクの足掛かりになったのでは」。
メッセージコーナー。
「カウンターの店で外食するのが苦手」なリスナーさん。カウンターの中の人に話をきかれている? 話しかけなくちゃいけない?などと気になって一刻も早く帰りたくなるんだとか。
「マサムネさんはどう?」
草野くんは「カウンターは好き」。結局顔を知られているので、「コの字のカウンターでなければ、カウンター席は好き」。
(お客さんに気づかれないもんね~)
「カウンター席ならご用意できるんですが・・・」と言われたら、「喜んで、といった感じです」。
お店の人と話すのも、嫌いじゃないそうだし、「会話が弾まなければ、食べるほうに集中すればいい」。
リスナーさんは「カウンター席に嫌なイメージがついちゃったようだから、今後カウンター席は避けたほうがいいかもね」。
「人生で外食する機会は限られているんだから、1回1回を大事にしたほうがいい」は、どことなく草野くんらしいアドバイス。
AC/DCについて。
AC/DCは何度か来日している。
草野くんの思い出としては、2001年に来日した際、スピッツメンバー全員で大阪城ホールに見に行ったこと。「すごいカッコよくて盛り上がった」
ラストのほうで、大砲がドカーンと鳴る演出があり、「それがメチャメチャでかい大きい音で、ビビった」。
次の曲は、「AC/DCのライブでの定番曲」の「Riff Raff」(1978年、5thアルバム『Powerage)』)。
ZO-3でリフを弾いて、「AC/DCのリフの中ではいちばん好きかな。マネしたくなっちゃうようなリフです」。
(どの曲もたっぷりギターをきかせてくれるなあ)
AC/DCについて。
AC/DCはロックアルバムでは世界で2番目に売れたアルバムをリリース。ポップスに広げても、マイケル・ジャクソンの『スリラー』、イーグルスのベスト盤に続いて売り上げている。
そのアルバムが、1980年にリリースされた『Back in Black』。なんと5000万枚!
でも日本では、「マイケルやイーグルスほどは認知されていない」。
日本人は展開が凝っている歌謡曲を聴いてきた歴史が長いので、「ひたすらギターリフが続くロックっていうのは、イマイチ受けなかったのかもしれないね」。
「今流行っているYOASOBIや髭ダンも、展開が凝っている。洋楽は今ヒットしている曲でも、わりとシンプルな構成、シンプルなコード進行の曲が多いから、そのへんは昔も今も変わってないのかな」と。もちろん、これはどっちが優れているとか、そういい話ではない、と。
そして最後は、AC/DCの「Highway to Hell」(1979年、6thアルバム『Highway to Hell』)。
のちの大ヒット作品、1980年にリリースされた『Back in Black』にサウンドもかなり近くなっている。「すでに世界的なバンドへの地ならしができていた」
「この曲のリフもカッコよくてね」とZO-3で聴かせてくれる。(今日は全曲、リフ演奏?)
この曲は、彼らの曲の中でも「比較的ヘビーなリズムのナンバー」。
(「Highway to Hell♪」に行く前のところがいつも盛り上がってワクワクする)
AC/DC - Highway to Hell (Official Video)
このシングルをリリース後、ボーカルのボン・スコットさんはオーバードーズで亡くなる。
その後加入したボーカルのブライアン・ジョンソンが「結果的にメチャメチャはまった」が、草野くんは「ボン・スコットさんのちょっとヨレヨレした部分も含めて好き」。
ブライアン・ジョンソンさんは「さらに切れ味のいいハイトーンで、よりアグレッシブなハードロックのボーカリスト!という感じで、これが世界中に届く歌声だったのではないか」と。
特集の終わりに。
草野くんは、AC/DCの曲は「ロックの究極の曲」だと思っている。「ピアノとかストリングスとか、よけいなものを一切加えず、バラードっぽい曲もなく、ひたすら攻撃的なギターリフのロックを鳴らし続ける、という潔さ!」
「憧れるんだけど、なかなか真似できないなあ」と草野くん。
(だからこそ、ずっと好きでいられるんだろうなあ)
そして、今日の「ちょっぴりタイムマシン」は、いしだあゆみさんの「今日からあなた」(1969年の曲。作詞:橋本淳、作曲・編曲:筒美京平)。
(イントロは、えっ? 「群青」?)
AC/DCがヘビーだったので、「ちょっとかけ離れた曲で」。
かつて福岡のラジオ局RKBの『歌謡曲ヒット情報』という番組のオープニングで、この曲のインストバージョンが流れていた。
「ラララ」で歌ってくれた。「ホーンセクションでアレンジされていたと思うのですが」。
1969年から2010年まで続いた番組のオープニングにずっと使われていたので、「福岡の人にとっては、このメロディーはメチャメチャおなじみだと思います」。
草野くんは、この曲に原曲があったことを大人になってから知ったそうです。
来週の特集は、いよいよ「新春恒例、スピッツメンバーで漫遊記」です。
一人一人週替わりで、それぞれが考えたテーマで・・・。
(楽しみですね~。トップバッターはあの人??)
「草野さん、髪をピンクに染めたんだけど・・・、なんか思ってたのと違う!」
◆『ネル☆チャンFOREVER』から
https://twitter.com/fm_nagasaki/status/1741296284341067806?s=20
◆『劇場版 優しいスピッツ』アンコール上映!
at 横浜シネマ・ジャック&ベティ
https://twitter.com/cinemaJandB/status/1742864549324464190
阪神も東北も、あのときは寒さが被災者の方々をより苦しめたんだろうと思う。
それを考えると、画面で見る雪景色が過酷だ。
私は寒さで気持ちが落ちる軟弱人間だから、想像だけできつくなる。
そんな中、きっと助け合い励まし合って過ごしている多くの人がいることに、こちらが背中を押される気がする。
闘いは長くなるだろうから、とりあえず今の営みのレベルが少しでも上向くように。