隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

今日、心に響いた人たち~久木綾子さんとピアソル

2009年08月02日 23時39分27秒 | 日記
2009年8月2日 (日)

★失礼な反応だったら、ごめんなさい
 昨日の「朝日新聞」の夕刊。「語る人」でインタビューに答えていらした作家・久木綾子さん。
 山口市の瑠璃光寺の国宝五重塔とそれを建てた職人を主人公にした歴史小説「見残しの塔」の作者。今「静かな話題を呼んでいる」そうだ。
 ごめんなさい、私はそれを読んでいない。それなのにここに取り上げるのは、この作者が70歳でこの題材に巡り会い、14年の取材期間と4年の執筆期間を経て89歳で作品を仕上げた、ということに、そのことに畏れを感じたから。若い頃に小説を書いたことはあったが、結婚後はきっぱりと筆を断っていたそうだ。筆を断った訳は、穏やかな夫が執筆することだけに難色を示したからで、その夫に死後、瑠璃光寺に出会ったのだという。
 取材の際には本や資料を読むだけでなく、大工の棟梁に弟子入りしたり宮大工を学んだりしたそうだ。「不思議と加齢の焦りはなく、塔が体に染みこんでくるまで夢中で取材した」という。
 内容でなく、執筆状況や年齢に反応しちゃうっていうのも失礼な話だけど、でもやっぱり…。
 人がどこで何に出会うか、に法則や決まり事なんてないんだろう。出会ったときにどうするかが問題だということか。
 結婚生活はどうだったかはわからないけれど、夫の死後、それまで封印していた執筆への思いが一気にふくらんだのかもしれない。
 70からのチャレンジでも「加齢」なんて感じることなくのめり込んでいった熱には脱帽。そして人の人生の深さやおもしろさをつきつけられたような気がする。
 「どう生きるか」に見本や手本はなく、「私次第」ってことなのか。
 そう思うと、やっぱりちょっと勇気が湧くし、小気味いい気がしてくる。そんなことないですか?


★勝者の柔らかなまなざし
 世界選手権水泳の200m背泳ぎ決勝
 2位だったけれど、自らの「幻の世界記録」を破っての2位。入江俊介選手、おめでとう!
 それにしても、世界記録で優勝したピアソルの記者会見でのようすにプチ感動。
 彼は隣に座る7歳年下の入江に柔らかなまなざしを向けて、こう言ったのだ、「彼と泳ぐのを楽しみにしていた。彼を見ていると17の頃の自分を思い出す」。
 競技を終えた勝者の「柔らかなまなざし」に、胸がキュンとしました。



 ちなみに画像は、先日友人の墓参りで出会った四人きょうだいの子猫。
 三匹?と思ってよく見ると、頭だけの四匹目が見えるでしょ?

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