隠れ家-かけらの世界-

今日感じたこと、出会った人のこと、好きなこと、忘れたくないこと…。気ままに残していけたらいい。

誰にもある飢餓感と孤独?-映画 「あるスキャンダルの覚え書き」

2008年10月14日 16時58分15秒 | 映画レビュー
あるスキャンダルの覚え書き」 (2006年、イギリス)

監督  リチャード・エア
出演  ジュディ・デンチケイト・ブランシェット


 人が誰でも?もっている飢餓感、孤独をすこ~しだけ際立たせて描くと、こんなストーリーが展開される。
 そうなのかもしれない。
 一見穏やかに暮らしているように見える中年の女性が15歳の少年との逢瀬に溺れるのも、周囲の人との交わりを拒否して生きているように見える初老の女性が異常なまでに友情?に執着するのも、ひょっとしてそれほど奇異なことではないのかもしれない。
 隙間を見て見ぬフリをしていれば脇道にそれずにすむのかもしれないけれど、人はそれほど強くもないし、憶病でもないし、鈍感でもないし、繊細でもない…。こんなふうに矛盾だらけなんだろう。
 年齢も大いに関係しているだろう。
 初老の頑固なまでのバーバラも、危ういまでに揺れるシーバも、残された自分の時間に脅える。そしてアンバランスに人を求める。
 特別ではないけれど、でもどこか病んでいる弱さが、やみくもに暴走する自分を制御できない。
 二人の女優が痛々しいほどに哀れで、どこか病的に怖い。それがジワジワと迫ってきて、こちらは身をかわしたくなる。
 彼女たちにつかまったら大変だ…。


 これはまさしく、品のいいサスペンス。
 怖い映画です。

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