2022.05.15
「草野マサムネのロック大陸漫遊記」
FM TOKYO
5月は3週目。「連休は、みなさん、いかがお過ごしだったでしょうか」
草野「さて、みなさん、朝ご飯、昼ご飯の次は、なんて言います? 夕ご飯、晩ご飯、または夜ご飯とか、いろいろありますけど」
(う~ん、夕ご飯かな。夕食も言うか??)
昔は夕ご飯だった気がするけど、最近は「夜ご飯」って言う草野くん。
かつては夕方ごろに食べるから、「夕ご飯」や「夕食」が普通だったのかな?と。おじいちゃんおばあちゃんと同居してた友達は、4時ごろ食べてたそうです。(へ~)
今は夜9時過ぎに・・・という人もいるだろうし。
「昭和のころって、9時と言ったら夜中の入り口で、テレビも大人向けの番組しかやってなかったもんね」と。
草野「ライフスタイルの変化によって食事の呼び方も変わってきたということなんでしょうね」
(そうか~。全然変化についていってなかったなあ。9時食事がず~っと続いていたときも「夕ご飯」だったかも。というか、最近、早めの夕飯を仕事の途中で食べちゃう習慣ができあがってしまって、体調もいいし。私は今まさに「夕ご飯」状態だな。すみません、わたくしごとで。)
ちなみに、この番組、夜ご飯のあとに聴いている人、朝ご飯前に聴いている人、ランチタイムに聴いている人・・・、「いろんな方がいらっしゃると思います」。
そして、今日は【歪みギターの気持ちいいナンバーで漫遊記】。
草野「ロックと言えば、歪んだギターサウンド!」
クリーンギターが気持ちいい曲、ギターレスのバンドもあるけれど、「今日は歪みギターが気持ちいいナンバーを草野なりのセレクトで!」
オンエア曲
01 トンガリ'95(スピッツ)
02 Watch Me Sink(Have Heart)
03 Bad Motor Scooter(Montrose)
04 Taking Your Chances(SAXON)
05 Party(BOSTON)
06 Whizz Kid(Mott The Hoople)
07 All The Small Things(Blink-182)
08 I Don't Want You(Ramones)
09 風に吹かれて行こう(やまがたすみこ)
10 醒めない(スピッツ)
漫遊前の一曲は、スピッツで「トンガリ'95」(1995年、6thアルバム『ハチミツ』)。
スピッツの曲にも歪んだギターの曲は多いけれど、「これは、今聴いても、きれいないい歪みが録れたな、という曲」。
「この曲は、デビュー当時から追い求めていた歪みギターの完成形」だそうで、「ニノウデの世界」や「日曜日」もこの音で録りたかったな、と当時思った、と。
(今の歪みギターで、この2曲も聴いてみたい。っていうか、その後のライブでは、そうなっているんだろうな)
最初の曲は、「2000年代、モダンハードコアの重要バンド」、Have Heartの「Watch Me Sink」(2006年、3rdアルバム『The Things We carry』)。
Have Heartは、アメリカ、ボストンのパンクバンドで、「ギターサウンドの歪みの気持ちよさに、おそらくこだわってつくっているだろうな」と。
70年代のパンクバンドのギターは、ガシャガシャした感じが多かったけれど、90年代以降、とくにグリーンデイが現れてからは、パンクバンドでも歪みの音がハードロックに近づいて、「スカッとシャープな音になっていった」記憶がある、と。
そして、このHave Heartは、「バンドのスタンスとか思想とかを知る前に、ギターサウンドの気持ちよさにはまってしまいました」。
「エレキギターの気持ちいい歪み」は、「あくまで、私、草野の好みの上でのこと」。
もっとダーティな、ファズで歪ませたようなブリブリいう音が好きな人、ちょっとだけ歪ませた、いわゆるクランチサウンドが好きな人、あるいは歪ませないクリーンな「ペケペケした」音が好きな人・・・それぞれだろう、と。
あえて例えるならば、草野氏の好きな歪みは「スポーツカーのエンジン音やプロペラ機の音」みたいな感じで、「真空管アンプでオーバードライブさせた音、かな」と。
次の曲は、Montroseの「Bad Motor Scooter」(1973年、デビューアルバム『Hard ☆ Shock』)。
この曲は、歪んだギターで、まさにオートバイのエンジン音を再現していて、「それがとても気持ちいいです」。
ギターのロニー・モントローズは70年代初めから、時代を先取りしたキメの細かい、気持ちいい歪みギターのサウンドを出していて、「どの曲もカッコいい」。
ボーカルのサミー・ヘイガーは、のちにヴァン・ヘイレンのボーカリストとしても活躍。
(草野くんが感じる「気持ちいい」とは異なるかもしれないけど、私の耳にも心地よく残る。ボーカルの安定感もすてきだ)
Montrose(モントローズ) I Got The Fire
次の曲は、SAXONの「Taking Your Chances」(1980年、8thシングル/1980年、8thアルバム『Strong Arm of the Law』)。
SAXOは1980年ごろ、アイアン・メイデンと同時期に人気だった、New Wave of British Heavy Metalのバンドで、「シンプルなギターリフで押しまくるナンバーが売り」で、現在も活動中。
草野くんはこのSAXONの初期の歪みのギターが好きで、「スピッツでもこの音が出せないかなと、いろいろ試みてたことがある」。ギターテクのスタッフと「ああでもない、こうでもないと、ギターもアンプもエフェクターもいろいろかえながら」続けてもなかなか再現できず。
YouTubeが出始めて、ライブ映像を見ていたら、SAXONは「シングルコイルのギブソンSG」だったのに対して、ずっと「ハンバッカーのレスポール」で試みていたことが判明。「映像ですべてが解決した」という一例だそうだ。
(こういうこと、多いだろうな。映像がすぐに得られなかったころは、カバーするのだって苦労しただろうし)
SAXON ¤ Princess Of The Night (Live 1983)
次は、BOSTONの「Party」(1978年、2ndアルバム『Don’t Look Back』)。
ポップな産業ロックのバンドとして語られがちだが、このバンドは「オーバードライブしたギターのサウンドにこそ魅力がある」。「時代を先取りしたツブのそろった気持ちのいい歪み」は、先ほどのMontroseにも近い、と。
ギターのトム・ショルツはマサチューセッツ工科大学で学んだ理系のミュージシャンで、自作のエフェクターを使用していたそうだ。「きっちり計算された歪みのサウンド」。
のちにグランジ系のミュージシャンが、影響を受けた、とインタビューで話していたという。
(以下は、武道館でのBOSTON)
BOSTON Live at BUDOKAN 2014/10/09 Opening Rock'n Roll Music
(第一回の『ロック大陸漫遊記』ココで、BOSTONをかけていました。ココでも。)
草野「後半も、まだまだ気持ちいいです!」
メッセージコーナー。
ちょっと前の「牛乳のお湯割り」の話題から。
「甘酒の牛乳割り」をおススメするリスナーさん。「甘酒単体ではちょっと苦手だけど、牛乳で割ると、サラッとして飲みやすくて、とてもおいしい」そうだ。
「ホット甘酒ミルク」を寝る前にのむと寝つきがよくなる・・・とか。
草野くんは酒粕の甘酒が苦手だったけど、麹の甘酒は好き、とか。
江戸時代には、甘酒は今で言うエナジードリンク的な飲み物だったらしいし、これからの季節には牛乳割りもいいかも、と。
次の曲は、Mott The Hoopleの「Whizz Kid」(1973年、6thアルバム『Motto 革命』。
ギタリスト、ミック・ラルフスの、レスポールならではのぶっとい歪みサウンドは、『ジギー・スターダスト』(デヴィッド・ボウイの5thアルバム。ミック・ロンソンについては、ココ)のころのミック・ロンソンにも近い音。
「(二人とも)Mott The Hoopleに在籍していたから共通点はあるんだけど」と。
この音も再現しようとしたことはあったが、「なかなか難しいんですよね、70年代のカッコいい音というのは」。
ZO-3でリフを弾いてくれる。(うん、カッコいいよ)
草野「ミック・ラルフスさんは、Mott The HoopleのあともBad Companyに在籍して、ロングサスティーンの気持ちのいいサウンドを奏でていらっしゃいます」
(Mott The Hoople、はい、めちゃくちゃ懐かしいです。好きです!!)
次は、Blink-182の「All The Small Things」(1999年、3rdアルバム『Enema of the State エニマ・オブ・アメリカ』)。
2000年ごろにスピッツがミックスダウンを依頼したトム・ロード・アルジさんというエンジニア。
彼の作り出す音像は「派手だけどカラッとしている」のが特徴。一時期、そういうサウンドにしてみたいというスピッツ側からのオファーで実現。具体的には「メモリーズ」のシングルバージョンや「船乗り」(たしか、「春夏ロケット」もそうでは? アルバム『ハヤブサ』につながっていくのかな?)。
草野「そのトムさんの特徴が遺憾なく発揮されているのが、Blink-182の『Enema of the State』というアルバム」
ラウドだけど爽やかな歪みが「すごく気持ちいい! すごくおいしいピリ辛カレーみたいな感じ」と。
(西海岸の風・・・とだれかが形容していたっけ。たしかに湿った気持ちが乾いて上がっていく)
(同じアルバムの収録曲「Dammit」のMV)
https://ok.ru/video/301204755
最後は、Ramonesの「I Don't Want You」(1978年、4thアルバム『Road to Ruin』)。
Ramonesのギターはかなりうるさく歪んでて、ぶっといサウンドなんだが、「これもスポーツカーのエンジン音というか、気分がむりやり上がる気持ちよさがある」。
「しかもポップさを失っていなくて、このアルバムはRamonesのfavoriteですね。大好きです」と。
(草野くんの大好きなバンドだってことが、この番組でも、今までの雑誌などのインタビューにも表れていますね)
(個人的には、古い時代に戻してくれるシンプルなサウンドが好きです)
特集の最後に。
改めて「歪んだギターの音が好きなんだ」と再認識したそうだ。
ここでZO-3の歪みスイッチを外した音を聴かせてくれました。「歪み入れると、これ。(ジャ~ン) そこんとこ、よろしくっ!」
今回の「ちょっぴりタイムマシン」は、「今日はうるさい曲が多かったから、あえてほんわかした曲を」ということで、やまがたすみこさんの「風に吹かれて行こう」(1973年、デビューシングル)。
(イントロは、これはもう、「りありてぃ」だ。違うかな??)
(うるさくても、うるささを感じさせない曲ばかりだったけどね)
やまがたすみこさんは70年代に人気のあったシンガーソングライター。「見た目は、アイドル?」
当時は、「文部省推薦」みたいな真面目な曲として「避けちゃう感じだったんですけど」、草野くんも50代になり、「ばあちゃんちの縁側で麦茶を飲んでいるような懐かしい気分にさせてくれるので、単純にいい曲だな」と。
そして来週は、【読み方ムズイバンドで漫遊記】。
ウェールズのバンドで漫遊したとき、読み方がわからなくて苦労したらしいけど、「(それ以外でも)読み方が難しいバンドって結構いる」と。
ここで例にあげたのが、「関ジャニ∞を、オレ、最初は『セキジャニ無限大』って呼んでたからね」。
そして、洋楽邦楽混ぜ混ぜだそうですよ。
「草野さん、治りかけの傷跡がかゆいです」
(うーん、わかる。どこか怪我したのかな? 吹き出物??)
そして今日は、スピッツのギタリスト、三輪テツヤ氏の誕生日。
メンバーで最初に55歳です。
ARABAKIの冷たい雨のフェスでも、JAPAN JAMのでかいステージでも、
サングラス越しに我々を見ていた柔らかな表情がステキでした。
今年はぜひぜひ新しい曲であなたのギターが聴けますように。
そして、あなたが思う存分スピッツでいられる一年でありますように!
Happy Birthday !
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